カリウムの1日あたりの摂取基準量とその作用・働き、および筋力トレーニングやダイエットにおける関わりについて解説します。
目次
カリウムとはどんな物質?
カリウム(ドイツ語: Kalium [ˈkaːliʊm]、新ラテン語: kalium)は原子番号19番の元素である。ポタシウム(剥荅叟母、Potassium [poʊˈtæsiəm]) 、加里(カリ)ともいう。元素記号はK。原子量は39.10。アルカリ金属、典型元素のひとつ。
生物にとっての必須元素であり、神経伝達で重要な役割を果たす。人体では8番目もしくは9番目に多く含まれる。
ミネラルとは?
ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム・リンは多量ミネラル、鉄・亜鉛・銅・マンガン・ヨウ素・セレン・クロム・モリブデンは微量ミネラルとして、厚生労働省により基準が設定されています。
カリウムの作用と働き
カリウムは人間の体内に約200g存在しています。その多くは細胞内にあり、細胞外に多く存在するナトリウムと対となって浸透圧調整などをの作用を持ちます。
カリウムは、以下のような作用・働きを持ちます。
①細胞の浸透圧
②神経刺激の伝達
③心臓機能の調整
④筋肉機能の調節
カリウムの不足と過剰摂取
カリウムが不足すると?
カリウムが不足すると、ナトリウムの排出能力が低下するほか、脱力感・食欲不振・筋無力症・精神障害・不整脈などが起こることが知られています。
カリウムを過剰摂取すると?
通常は過剰摂取になることはありませんが、腎機能低下などの要因でその排出が阻害された場合、筋収縮が調整できなくなり四肢のしびれなどが起こることが知られています。
カリウムとトレーニング
カリウムはナトリウムと対となり、筋力トレーニングの対象となる骨格筋の収縮に深く関わっています。
カリウムは、細胞内液の浸透圧を調節して一定に保つ働きがあります。また、神経の興奮性や筋肉の収縮に関わっており、体液のpHバランスを保つ役割も果たしています。
カリウムが多く含まれる食品
①ほうれん草
ほうれん草100gにはカリウムが約690mg含まれます。
ほうれん草100gあたりのビタミン・ミネラル
ビタミンA 350μg
ビタミンE 2.1mg
ビタミンK 270μg
ビタミンB1 0.11mg
ビタミンB2 0.2mg
ナイアシン 0.6mg
ビタミンB6 0.14mg
葉酸 210μg
パントテン酸 0.2mg
ビオチン 2.9μg
ビタミンC 35mg
ナトリウム 16mg
カリウム 690mg
カルシウム 49mg
マグネシウム 69mg
リン 47mg
鉄 2mg
亜鉛 0.7mg
銅 0.11mg
マンガン 0.32mg
ヨウ素 3μg
セレン 3μg
クロム 2μg
モリブデン 5μg
②アボカド
アボカド100gにはカリウムが約720mg含まれます。
アボカド100gあたりのビタミン・ミネラル
ビタミンA 6μg
ビタミンE 3.3mg
ビタミンB1 0.1mg
ビタミンB2 0.21mg
ナイアシン 2mg
ビタミンB6 0.32mg
葉酸 84μg
パントテン酸 1.65mg
ビオチン 5.3μg
ビタミンC 15mg
ナトリウム 7mg
カリウム 720mg
カルシウム 9mg
マグネシウム 33mg
リン 55mg
鉄 0.7mg
亜鉛 0.7mg
銅 0.24mg
マンガン 0.18mg
セレン 1μg
モリブデン 2μg
③サツマイモ
サツマイモ100gにはカリウムが約470mg含まれます。
サツマイモ100gあたりのビタミン・ミネラル
ビタミンA 2μg
ビタミンE 1.6mg
ビタミンB1 0.11mg
ビタミンB2 0.03mg
ナイアシン 0.8mg
ビタミンB6 0.28mg
葉酸 49μg
パントテン酸 0.96mg
ビオチン 4μg
ビタミンC 29mg
ナトリウム 4mg
カリウム 470mg
カルシウム 40mg
マグネシウム 25mg
リン 46mg
鉄 0.7mg
亜鉛 0.2mg
銅 0.18mg
マンガン 0.44mg
ヨウ素 1μg
クロム 2μg
モリブデン 4μg
④バナナ
バナナ100gにはカリウムが約360mg含まれます。
バナナ100gあたりのビタミン・ミネラル
ビタミンA 5μg
ビタミンE 0.5mg
ビタミンB1 0.05mg
ビタミンB2 0.04mg
ナイアシン 0.7mg
ビタミンB6 0.38mg
葉酸 26μg
パントテン酸 0.44mg
ビオチン 1.4μg
ビタミンC 16mg
カリウム 360mg
カルシウム 6mg
マグネシウム 32mg
リン 27mg
鉄 0.3mg
亜鉛 0.2mg
銅 0.09mg
マンガン 0.26mg
セレン 1μg
モリブデン 7μg
※数値は「食品成分データベース(文部科学省)」を参照しています。
カリウムの1日の摂取基準量
「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によれば、カリウムの1日あたりの摂取基準量(推奨量)は成人男性で約3000mg、成人女性で約2600mgとされています。
必須ミネラル・ビタミンの個別解説記事の一覧
必須ミネラル
カリウム|カルシウム|ナトリウム|マグネシウム|リン|鉄|亜鉛|銅|ヨウ素|マンガン|セレン|クロム|モリブデン
必須ビタミン
ビタミンA|ビタミンB1|ビタミンB2|ビタミンB3(ナイアシン)|ビタミンB5(パントテン酸)|ビタミンB6|ビタミンB7(ビオチン)|ビタミンB9(葉酸)|ビタミンB12|ビタミンC|ビタミンD|ビタミンE|ビタミンK
トレーニングに有効なタンパク質食材
筋力トレーニング後の食材として欠かせないのが高タンパク質・低カロリーな肉類・魚介類です。
そして、常にトレーニングに有効な食事を摂取するためには、日によって品質にばらつきのないよう、あらかじめ品質を確認した食材を冷凍ストックしておくといった工夫が有効的です。
▼具体的なタンパク質食材例
食事・栄養に関する記事
筋力トレーニングと食事・栄養に関する情報については、下記の記事をご参照ください。