「有酸素運動は筋トレの筋肥大・筋肉増加の妨げになるのか?」筋トレ初心者の方に多い疑問ですが、それは筋トレの目的と有酸素運動の強度により異なります。

 

初心者の方が陥りがちな考え方に「筋肉をつけながら体脂肪を落とす」というものがありますが、これはトップアスリートですら難しいことで、通常はオフ期間の筋肥大期とシーズン前の走り込み期間などに分割して行われます。

 

本記事でも、筋トレを筋肥大期と減量期に分けて考え、それぞれの筋トレ目的別に適切な有酸素運動の取り組みをご紹介します。また、あわせて筋肥大・筋肉増加の障壁となる蛋白異化(カタボリック)を防ぐための、基礎的メソッドもご紹介します。

 

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■筋肥大・筋肉増加と有酸素運動

●超回復の妨げにならない範囲でアップとして行う

筋肥大筋トレと強度の高い有酸素運動は、けっして相性はよくありません。筋トレ前にランニングなどの有酸素運動を行うと、体力的に消耗するだけでなく、筋トレの筋収縮に必要な筋細胞内のグリコーゲンも無駄にロストしてしまいます。

 

また、本格的に行う筋肥大筋トレは、最終セットで完全に追い込む=オールアウトする必要があり、これは相当の体力と集中力が必要となります。

 

強度の高い有酸素運動の後では、集中度の高くオールアウトする筋肥大筋トレを行うことは、かなり難しいでしょう。

 

有酸素運動を行うのならば、負荷の少ないエアロバイクなどを、筋トレのアップがわりに実施するのが適切です。

 

なお、筋肥大筋トレ終了後に有酸素運動を行うのは、とても非効率です。筋トレ終了後は、1分でも早くタンパク質を摂取して休養モードに入りましょう。

 

●筋トレをしない日も有酸素運動はしない方が効率的

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ボディビルの元世界チャンピオンとしても有名なアーノルド・シュワルツェネッガー氏の、筋肥大期の生活に関するアドバイスとして知られる名言が以下のものです。

 

「走る必要がないなら歩き、歩く必要がないなら立ち、立つ必要がないなら座り、座る必要がないなら寝なさい」

 

一見、怠け者のすすめにもとれる言葉ですが、そうではなく、筋肥大期にはトレーニング以上に超回復のための休養が必要なことを指した言葉です。

 

筋肥大期には、筋トレをしない日に有酸素運動など行わず、「一生懸命に超回復をする」ことが大切です。

 

■減量・ダイエット筋トレと有酸素運動

●筋トレ終了後に最低限の栄養摂取をしてから行う

減量・ダイエット筋トレでは、トレーニング終了後に有酸素運動を行うと脂肪燃焼が促進されるというデーターがあり、現時点でもっとも支持されている理論です。

 

筋トレをした後は、血行が良くなり有酸素運動に適した状態になるだけでなく、交感神経が刺激され、脂質代謝を促すホルモンの分泌も高まっているからです。

 

ただし、ランニング・ランニングマシンなどの強度の高い有酸素運動はあまりおすすめしません。

 

減量・ダイエット筋トレでは代謝カロリーの発生を狙い、もっとも筋肉の体積の多い下半身を中心としてトレーニングを行います。

 

スクワットなどをオールアウトした後の脚の筋肉は想像以上に疲弊しており、突然の脱力や筋肉のつりにより、転倒や怪我などにもつながりかねません。

 

エアロバイクやウォーキングマシンなどの強度の低い有酸素運動を持続的に30分程度、クールダウンのつもりで行うとよいでしょう。

 

また、ダイエット筋トレでは筋密度を向上させることが重要ですので、トレーニング終了後に筋細胞の分解を防ぐために、最低限の糖質とアミノ酸を摂取してから有酸素運動を行うのが基本です。

 

なお、ハードな筋トレを主体としたプログラムを組む場合は、筋肥大筋トレと同様に、有酸素運動→筋トレの順番で行うことをおすすめします。

 

●筋トレをしない日はランニングもOK

減量期やダイエットでは、筋トレをしない日にはランニングなどの強度の高い有酸素運動を行ってもかまいません。

 

運動カロリーを発生させ、脂肪燃焼を促すためにも、ぜひ取り入れてください。

 

■筋肥大・筋肉増加のための基礎的メソッド

●低血糖を避け血中窒素濃度も保つ

筋肥大期に強度の高い有酸素運動を避けるほうがよいことはすでに解説しましたが、私たちの日常生活の動作も有酸素運動の一種であり、筋肥大にとってマイナスとなるカタボリック=蛋白異化に常に気を配る必要があります。

 

まず一つは、血液の低血糖状態を避けることが大切です。血中血糖値が下がると、筋肉を分解してエネルギー源にする生体反応が起きますので、筋肥大期は、三度の食事以外にも適切な間食をして、血糖値を保つことが重要です。

 

もう一つが、血中窒素濃度ですが、炭水化物や脂質はC(炭素)・H(水素)・O(酸素)からできており、消化や分解されても窒素は発生しません。

 

一方、タンパク質には上の三元素に加え、N(窒素)が含まれています。血中の窒素濃度はほぼ一定に保たれており、これは主に摂取したタンパク質食品が利用されたり、筋肉が分解された後に発生する尿素=CO(NH2)2 です。

 

血中窒素濃度の低下が筋分解=蛋白異化の引き金になるという説が有力で、これを防ぐためには、筋トレ前後の分鎖岐アミノ酸(BCAA)の摂取、食間のプロテイン摂取、就寝前のカゼインプロテインの摂取が有効です。

 

プロテインの種類に関する詳細は、下記の記事に記載してありますので、是非ご活用ください。

 

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執筆者情報
G.kamioka
アームレスリング元日本代表
ジムトレーナー・生物学学芸員
日本アームレスリング連盟審判長

記事に記載されている内容は執筆者の運営するジムメンバーの実体験に基づく主観的意見および感想です。このため、記事の情報やこの情報を用いて行う利用者の判断について、当サイトは一切の責任を負うものではありません。記事の情報を用いて行う行動に関するあらゆる判断および決定は、利用者自身の責任において行っていただき、必要に応じて専門家等に相談されることを推奨いたします。また、トレーニングにおいては十分にウォーミングアップを行い、利用者自身の体力にあわせて動作を行うとともに、痛みや危険を感じる場合はすみやかに行動を中止することを推奨します。

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