本記事は筆者が運営するジムでの実際の指導実績および使用器具に基づく記載内容です。


つらい肩こり(首こり)の原因と予防・解消のための筋トレ方法を解説します。肩こりの最善の対策の一つが、上背部(背中の上側)を筋トレして新陳代謝と血行を活発にすることですが、その具体的なメニューを自宅(自重・チューブ・ダンベル)およびジムマシントレーニングから厳選してご紹介します。

 

なお、筆者の運営するジムでトレーニングを開始した初心者の男女ともに、まず最初の効果・感想は「肩こりがなくなった」です。もちろん、当ジムの会員の目的は肩こり解消ではないのですが、それだけ「筋トレは肩こりに効果的」なのです。

 

スポンサーリンク
 

■肩こりの原因とは

●運動不足・姿勢不良・血行不順・ストレス

肩こりの原因は主に四つあるとされていますが、いずれも長時間にわたり上背部が緊張し新陳代謝が抑制されていることが原因となっています。具体的には以下のようになります。

 

①運動不足:上背部を動かさないことによる筋肉のこり

 

②姿勢不良:パソコン・スマホを同じ姿勢で見続けることによる筋肉のこり

 

③血行不良:長時間の筋肉緊張と冷えからくる筋肉のこり

 

④ストレス:ストレスにより筋肉が持続緊張することによる筋肉のこり

 

■肩こりの場所とは

●棘腕筋群の僧帽筋・菱形筋・肩甲挙筋

肩こりの場所とは、緊張し血行が悪くなっている筋肉そのものなのですが、具体的には棘腕筋群(きょくわんきんぐん)と呼ばれる筋肉群=僧帽筋・広背筋・菱形筋・肩甲挙筋のうち、広背筋を除いた僧帽筋・菱形筋・肩甲挙筋です。

 

その三つの筋肉を解剖学的な解説でご説明します。

 

●僧帽筋(musculus trapezius)

僧帽筋は首から中背部にかけて位置する筋肉で、上部・中部・下部に分けられます。上部は肩甲骨を持ち上げ、中部は肩甲骨を内側に引き、下部は肩甲骨を下げる作用があるほか、上部と下部が同時に収縮する場合は肩甲骨を回転させる作用があります。

 

「肩こり」の主な部位です。

 

●菱形筋(musculus rhomboidei)

菱形筋は脊椎から肩甲骨にかけて位置する筋肉で、肩甲骨を引く作用があります。二層から構成されており、小菱形筋(musculus rhomboidei minor)と大菱形筋(musculus rhomboidei major)に分けられます。僧帽筋の補助筋として作用します。

 

「深い場所の肩こり」の主な部位です。

 

●肩甲挙筋(musculus levator scapulae)

肩甲挙筋は頚椎から肩甲骨にかけて位置する筋肉で、肩甲骨を上方へ引く作用があります。

 

「首こり」の主な部位です。

 

■肩こりの解消法

肩こりがひどい時は、一刻も早く解消したいものですが、その主な方法は「筋肉の緊張をほぐす事」と「血行を良くする事」で、具体的には次のようになります。

 

●ストレッチで筋肉の緊張をほぐす

まずは、さまざまな理由で持続性緊張がとれなくなった棘上筋群の筋肉をストレッチする事で緊張をとることが大切です。

 

こちらが、もっとも信頼性の高い「首こり・肩こり解消ストレッチ」の動画です。まずは、動画を参照に行ってみてください。

 

なお、この動画の製作元は肩こり専門治療院として知られる「肩こり研究所|katakori LABS」のものです。

 

※肩こり専門治療院:katakori LABS

 

▼関連記事

【筋肉部位別のストレッチ法】トレーニングの前・中・後に取り入れて筋トレ効果を高める

 

●お風呂で温めて血行をよくする

ストレッチで肩こりの対象となる筋肉をほぐしたら、血行をよくするためにゆっくりとお風呂につかりましょう。

 

ポイントは「ぬるめのお湯に長時間」つかり、表層だけでなく深層まで温めることです。お風呂につかりながら僧帽筋・菱形筋・肩甲挙筋をじんわりとストレッチするとさらに効果的です。

 

▼関連記事

【筋トレと風呂の関係】筋トレ前入浴のメリットと筋トレ後入浴の注意点・タイミング

 

■肩こりの予防法

●筋トレで動かしストレス解消

ストレッチとお風呂で肩こりを解消する方法を解説しましたが、それは一言で言えば対処法であり、根本的な原因を取り除いた予防法ではありません。

 

予防のためには運動をして、日頃から筋肉の新陳代謝と血行を向上させる必要があります。

 

運動にもさまざまな種類がありますが、やはり筋肉そのものに働きかける「筋トレ」が最良の手段です。

 

■筋トレをして余計に痛くならない?

●筋肉痛は一時的で不快感は少ない

筋トレと聞くと「筋肉痛になる」というイメージが強いので、「余計に肩こりが痛くなるのでは?」と考えるかもしれませんが、それは違います。

 

筋トレをするとたしかに筋肉痛になります。しかし、その痛みは肩こりの「じっとしていても痛い」のと違い「動かすと痛い」というもので、不快感はずいぶん少なく、また、睡眠の妨げにもなりません。

 

そして、筋肉痛は72時間以内には治まりますが、肩こりは予防をしないかぎり常に続きます。

 

筋トレをして、不快でかない一時的な筋肉痛を我慢するのと、延々と続く肩こりとどちらがよいですか?

 

そうですよね、筋トレをしましょう。

 

●筋トレをすると新陳代謝と血行が向上する

筋トレをすると、その対象となる筋肉の筋繊維は「適度な損傷」を受け、それを回復させるために、身体はその部位の新陳代謝を活発にし血行を上昇させようとします。

 

そして48~72時間をかけて、筋トレ前よりも筋肉が強くしなやかに回復しますが、これを「超回復」と言います。繰り返し筋トレを行い、超回復を繰り返すうちに「肩こりにならない筋肉の体質」になっていきます。

 

”筋力のトレーニングはこの仕組みを利用して最大筋力に近い負荷でレジスタンス運動し、筋が修復されるまで2~3日の休息ののち、またレジスタンス運動でトレーニングということの繰り返しによって行われます。(厚生労働省|e-ヘルスネット)”

 

▼厚生労働省公式ページ

筋肉の超回復に関する記載

 

●ムキムキにならないか心配

筋トレと聞くと女性がまず心配するのが「ムキムキにならないか」ということですが、心配はいりません。

 

筋肉には三種類の筋繊維があり、そのなかでも、鍛えても筋肥大を起こさずに引き締まる筋繊維をターゲットにすればよいのです。

 

三種類の筋肉・筋繊維の種類と鍛え方は以下の通りです。

 

○短瞬発筋(筋繊維TYPE2b):高重量高負荷で10回前後の反復回数で鍛える

 

○長瞬発筋(筋繊維TYPE2a):中重量中負荷で15回前後の反復回数で鍛える

 

○持久筋(筋繊維TYPE1):低重量低負荷で20回以上の反復回数で鍛える

 

つまり、ダイエット筋トレでは1セット20回以上の反復回数で、筋肥大を起こさず筋密度が向上するだけの遅筋(持久筋・筋繊維TYPE1)をターゲットにトレーニングを行います。

 

10回前後の反復で限界がくる速筋(瞬発筋・筋繊維TYPE2b)を刺激しなければ、ムキムキに筋肥大することはあり得ません。

 

それでは、次の項目からは具体的な筋トレのやり方をご紹介していきます。

 

■自宅での肩こり解消・予防筋トレ

●斜め懸垂

僧帽筋を中心として背筋全体に効果が高く、自宅で簡単に女性でも行えるのが、この動画のような机を使った斜め懸垂です。身体を引き上げたときに、しっかりと肩甲骨を寄せるようにしましょう。

 

●チューブローイング

チューブローイングは、上半身の引く筋肉全体に効果の高い基本種目です。腕を引き寄せたポジションでしっかりと肩甲骨を寄せて、背筋群を完全収縮させることで効果が倍増します。

 

●チューブリバースフライ

チューブリバースフライ(リアラテラルレイズ)は背筋群のなかでも上背部に効果の高い方法で、女性の猫背改善や美姿勢作りに重要なトレーニングです。背中を意識して動作をしないと、刺激が腕に逃げてしまうので注意してください。

 

●ダンベルローイング

ダンベルを使って上背部を刺激していくのに最適な種目がワンハンドダンベルローイングです。胸を張り、前を見て行うのが基本姿勢です。こちらも、しっかりと肩甲骨を寄せるように行ってください。

 

■ジムでの肩こり解消・予防筋トレ

●ケーブルローイング

ケーブルローイングは背筋群を中心として、上半身の引く動作の筋肉全てに効果のある基本種目ですが、特に背中の中央部(僧帽筋)に効果的です。

 

腰を丸めないように注意し、引ききったポジションでしっかりと肩甲骨を寄せて背筋群を完全収縮させることが大切なポイントになります。

 

また、肘はできるだけ閉じて動作を行ってください。

 

■自宅背筋トレーニングにおすすめの器具

●トレーニングチューブまたはダンベルを揃えたい

自重だけで効果的なトレーニングを行うのには限界があります。なぜなら、自重トレーニングは個別に筋肉を鍛える単関節運動ができないからなのですが、自宅のトレーニング器具としてトレーニングチューブまたはダンベルがあれば、個別に筋肉を刺激することが可能になります。

 

トレーニングチューブとダンベルのどちらをチョイスするかは、一長一短ですが、手軽でかさばらないのがトレーニングチューブ、本格的なトレーニングまで全て行えるのがダンベルといったところです。以下に、おすすめのトレーニングチューブとダンベルを解説した記事をリンクしておきますので、是非ご参照ください。

 

●おすすめのトレーニングチューブ

トレーニングチューブは単品で買い揃えるとかなり割高になりますので、写真(筆者の運営するジムの備品)のような強度の違う複数本がセットになったものがリーズナブルでおすすめです。下記の記事では、実際に筆者の運営するジムで使用しているタイプのご紹介から各メーカーの比較まで行っていますので、是非ご参照ください。

 

▼おすすめのトレーニングチューブ

【おすすめトレーニングチューブ】単品で揃えるよりセット購入がお得|自重トレの仕上げに最適

 

●おすすめのダンベル

筆者の運営するジムでは、左から順にアジャスタブルダンベル・アーミーダンベル・スピンロック式ダンベルといったさまざまなタイプのダンベルを使用しています。

 

また、スピンロック式ダンベルもプラコートタイプ・ラバータイプ・アイアンタイプなどを使用しています。

 

ダンベルにはそれぞれの種類で長所と短所がありますが、男性ならラバーダンベル・女性ならアーミーダンベルが、ご家族や男女兼用で使用するのであればアジャスタブルダンベルがおすすめです。

 

20170526193621336.jpg

▼関連記事

【女性用におすすめのダンベル】シングルタイプから流行のアーミータイプまで詳しくご紹介

 

▼コラム記事

【おすすめダンベルセットと種類】何キロを買えばいい?男性なら60kg女性なら20kg

 

■おすすめの記事

【腰痛を改善する3つの筋トレと柔軟】急がば回れで共働筋と拮抗筋を鍛える方法



スポンサーリンク





【主要記事の一覧はこちら】

▼人気記事▼

【筋肉の部位名称と鍛え方】
【筋トレの食事メニュー例】
【筋肉の付け方の基礎知識】

▽男性向けの記事▽|▽女性向けの記事▽
バーベル筋トレ方法バーベルダイエット
マシーン筋トレ方法マシーンダイエット
ダンベル筋トレ方法ダンベルダイエット
チューブ筋トレ方法チューブダイエット
自重トレーニング法自重ダイエット方法
自宅筋トレメニュー自宅で痩せる筋トレ
腕を太くする筋トレ腕を細くする筋トレ
腹筋を割る筋トレ法腹筋女子になる方法
細マッチョの筋トレ筋トレ女子メニュー
人気の筋トレグッズ女性の筋トレグッズ

■おすすめの筋トレグッズ


●押す筋トレにはリストラップを




上半身の押す筋トレにぜひとも使用したいのが手首を保護するリストラップと呼ばれる筋トレグッズです。多くの初心者は、まだ手首を保持する力が弱く、腕立て伏せなども先に手首が痛くなってしまい完遂できないケースが少なくありません。リストラップを使えば、最後まで筋肉を追い込むことができ、とても効率的に身体を鍛えていくことが可能です。

▼おすすめのリストラップ

GLFITリストラップを見る

▼リストラップとは?解説記事

【おすすめのリストラップ】初心者むけに使いやすい長さやリストストラップとの違いも解説

●引く筋トレにはパワーグリップを




上半身の引く筋トレで初心者の方に多く見られるのが「先に握力がなくなって追い込めない」というケースです。筋トレは101%で行ってはじめて成果がでます。パワーグリップを使用して引くトレーニングの効率を上げることをおすすめします。

▼おすすめのパワーグリップ

GLFITパワーグリップを見る

▼パワーグリップとは?解説記事

【おすすめのパワーグリップ】使い方の解説と男性・女性どちらにも快適なアイテム紹介

●筋トレの基本グッズはトレーニングベルト




腰を保護するだけでなく、腹圧を高め最大筋力を向上させてくれるトレーニングギアがトレーニングベルトです。筋トレにおいては、ほぼ必須のギアとも言えますので、ぜひ入手することをおすすめします。なお、トレーニングベルトはトレーニーにとって「筋トレの友」とも言える存在になってきます。はじめから安易なものを選ばずに、考えているよりもワンランク・ツーランク上のものを入手することがベルト選びの秘訣です。

▼おすすめのトレーニングベルト

おすすめのパワーベルトはこちら

▼トレーニングベルトの種類と使い方

【おすすめのトレーニングベルト】選び方・巻き方から男性筋トレ用・女性用・ベンチプレス用まで詳しく解説

10423662_402917463182138_3796918816283238787_n.jpg
執筆者情報
上岡岳
アームレスリング元日本代表
ジムトレーナー・生物学学芸員
日本アームレスリング連盟審判長

記事に記載されている内容は執筆者の運営するジムメンバーの実体験に基づく主観的意見および感想です。このため、記事の情報やこの情報を用いて行う利用者の判断について、当サイトは一切の責任を負うものではありません。記事の情報を用いて行う行動に関するあらゆる判断および決定は、利用者自身の責任において行っていただき、必要に応じて専門家等に相談されることを推奨いたします。また、トレーニングにおいては十分にウォーミングアップを行い、利用者自身の体力にあわせて動作を行うとともに、痛みや危険を感じる場合はすみやかに行動を中止することを推奨します。

※当ブログの画像はWikipediaやpixabayなどのフリー画像および著作権者に許可を得た画像のみを使用しています。
BLOG内検索

レッドステッチ鬼ベルト
フックバックル超強仕様

圧倒的な体幹のサポート力!
非常に硬い本革使用で
厚さ約13mmの超強仕様!

商品についてはこちら

鬼リストラップ IPF公認

世界チャンピオンが認めた
強くて扱いやすい
リストラップです。

全てのパワーリフティング、
ベンチプレスの試合で使用可能な
リストラップです。

商品についてはこちら

BLOG内検索