
最大筋力向上に効果の高いトレーニング方法として知られるアセンディングセット法の具体的なやり方・組み方を解説します。
■アセンディングセット法とは

アセンディングセット法は、セットを重ねるたびに使用重量を上げていき、最終的には4〜5回で限界がくる高重量セットでオールアウトするトレーニングメソッドです。
■アセンディングセット法の効果

アセンディングセット法は、オールアウトする(限界まで追い込む)最終セットが4〜5レップの高重量設定となるため、特に筋力向上に効果的です。
筋繊維タイプの種類と特性

筋トレで鍛える骨格筋を構成している筋繊維には以下の三種類があり、それぞれの特徴は次の通りです。
①速筋繊維TYPE2b
約10秒前後の短い時間に爆発的・瞬発的な収縮をする特徴があり、トレーニングにより強く筋肥大します。10回前後の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。
②速筋繊維TYPE2a
10~60秒ほどのやや長時間で瞬発的な収縮をする特徴があり、トレーニングによりやや筋肥大します。15回前後の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。
③遅筋繊維TYPE1
60秒以上数分・数時間の持続的・持久的な収縮をする特徴があり、トレーニングにより筋肥大せずに筋密度が上がります。20回以上の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。
なお、速筋繊維TYPE2bは5回前後の高重量トレーニングでは筋力向上に反応し、10回前後の中〜高重量トレーニングでは筋肥大に反応するとされています。
厚生労働省による筋繊維に関する記載
骨格筋を構成している筋繊維には大きく分けて速筋と遅筋の2種類があります。速筋は白っぽいため白筋とも呼ばれます。収縮スピードが速く、瞬間的に大きな力を出すことができますが、長時間収縮を維持することができず張力が低下してしまいます。遅筋は赤みがかった色から赤筋とも呼ばれます。収縮のスピードは比較的遅く、大きな力を出すことはできませんが、疲れにくく長時間にわたって一定の張力を維持することができます。引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-026.html
■アセンディングセット法の組み方

アセンディングセット法の具体的なセット・レップ数の組み方の一例は以下の通りです。
1セット目:最大筋力の50%で12レップス
2セット目:最大筋力の60%で10レップス
3セット目:最大筋力の70%で8レップス
4セット目:最大筋力の80%で6レップス
5セット目:最大筋力の85%で4レップス
アセンディングセット法の注意点
アセンディングセットは、最終セットがもっとも高重量設定になるため、途中で力尽きることが多いトレーニング方法です。
必ず補助者をつけるかセーフティバーを使って行うようにしてください。
■さまざまな筋トレメソッド
