
肩関節の回旋運動を行う回旋筋腱板=ローテーターカフは、肩甲骨と上腕骨をつなぐ筋肉群で、日常での動作はもとより、スポーツ競技においても投げる・打つといった重要な動作に関わっています。
インナーマッスルである回旋筋腱板=ローテーターカフの鍛え方を、動画をまじえて解説します。
■回旋筋腱板=ローテーターカフの構造と作用
●ローテーターカフ(回旋筋腱板)の英語名称・構造・部位詳細

読みかた:かいせんきんけんばん
英語名称:rotatorcuff
部位詳細:肩甲下筋|棘下筋|棘上筋|小円筋
回旋筋腱板=ローテーターカフは、肩甲骨に張りつくように位置している棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の四つの筋肉から構成されています。
●棘上筋・棘下筋・小円筋の作用と鍛え方
これらのうち、棘上筋・棘下筋・小円筋は肩甲骨背面にあり、腕を後方へ回旋運動させる作用があります。
・ダンベルエクスターナルローテーション
回旋筋腱板・ローテーターカフのうち、棘上筋・棘下筋・小円筋をダンベルで鍛える方法がダンベルエクスターナルローテーションです。
動画のように横向きになり、ダンベルを上下させます。この時に周辺のアウターマッスルである三角筋や僧帽筋を動員しないように、肘をしっかりと固定し、膝先だけで動作するのがポイントです。
また、回旋筋腱板はインナーマッスルですので高負荷で鍛えることはできません。30回ほどの反復動作ができる重量設定でトレーニングしてください。
・チューブエクスターナルローテーション
チューブを使ったエクスターナルローテーションでも棘上筋・棘下筋・小円筋を鍛えることが可能です。
こちらも要領はダンベルの場合と同じで、30回を1セットにトレーニングしましょう。
●肩甲下筋の作用と鍛え方
・ダンベルインターナルローテーション
肩甲下筋は棘上筋・棘下筋・小円筋と逆の腕を前方に回旋運動させる作用があり、ローテーターカフのなかで唯一、肩甲骨前面に位置しています。
肩甲下筋をダンベルで鍛える方法がインターナルローテーションです。ダンベルエクスターナルローテーションと全く逆の動作になりますが、肘をしっかりと固定することをはじめ、その要領はダンベルエクスターナルローテーションと同様です。
・チューブインターナルローテーション
チューブでもインターナルローテーションを行うことができます。動作の要領はダンベルインターナルローテーションに準じてください。
■筋肉の名称と作用

身体を鍛えていく上で、まず理解したいのが全身の主な筋肉の名称と作用です。それぞれの筋肉の役割を知ることで、効率のよいトレーニングを行うことが可能になります。
▼インナーマッスル図鑑