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【腕相撲の基本技】トップロール(吊り手)とフック(噛み手)とサイドアタック(横倒し)
腕相撲(アームレスリング)の基本技である3種類のテクニック、つまりトップロール(吊り手)・フック(噛み手)・サイドアタック(横倒し)について解説します。 ■アームレスリングの三つの技●トップロール・フック・サイドアタックアームレスリングには大きく三つの技があり、一つは「吊り手」とも呼ばれる「トップロール」、一つは「噛み手」とも呼ばれる「フック」です。そして、その中間的な特徴を持つ速攻技の「横倒し」と呼ばれる「サイドアタック」の三つです。 もちろん、日常での腕相撲に応用することができます。 まずは、その三つの基本アームレスリング技(トップロールとフック)を、世界最高峰のプロ大会や世界選手権および全日本選手権の動画からご紹介します。 ・トップロールの模範的動画黄色のユニフォームを着たほうの選手がトップロールを使う選手ですが、まずは、この動画をじっくりとご覧ください。 アームレスリングの予備知識がない方にとっては予想外の方向・軌道への技だと思います。 一般的な方の「腕相撲のイメージ」は手首を巻き込んで、横方向に倒すものだと思いますが、トップロールでは自身の手の甲が上になる方向に手首をロールするとともに後ろ上方に相手の手を吊り上げ、そこから相手の指先→手首→肘の順に伸ばして斜め後方に倒していきます。 自身の一番強い部分「手首付近」で相手の一番弱い部分「指先」を攻撃するのですから、倍以上の筋力差があっても倒せてしまいます。 ・トップロールの動作軌道トップロールの動作軌道を上から見たのが、こちらの図になります。 その手順は以下の通りです。 ①てこの原理で相手の指先を吊り上げる ②回内回旋をして相手の手をひっくり返す ③斜め後方に引き倒す ▼詳しい技のやり方 腕相撲の吊り手|アームレスリングのトップロールのやり方と軌道 ・トップロール専用トレーニング器具トップロールハンドルの詳細 ・フックの模範動画こちらは、むかって右側の選手が使うフックがきれいに決まって勝利している動画です。フックは一般的な方の「腕相撲の概念」に近いテクニックで、一見すると単に手首を巻きつけて横向きに倒しているように見え、技ではなく力任せに見えるはずです。 しかし、実際には組んだ手のなかでミリ単位の動きを必要とするテクニックであり、非常に多くのバリエーションがあります。 もっともスタンダードなフックが上の動画の「下噛み」と呼ばれるもので、スタートの瞬間に①拳を上方へ突き上げながらの前腕回外回旋(手の平が自分に向く方向の捻り)→②指先を数ミリ奥へ滑らせながら手首屈曲(ストローク)を行います。 これにより、相手の親指付け根は自身の手首の下敷きになった状態になります。一見すると互角の手首の巻き合いに見えますが、技が決まっているほうはミリ単位で「自分だけ噛んでいる(手首を巻いている)」に等しい状態となっています。 その後、横方向へ倒しますが、直線ではなく相手の親指を外側に倒す方向に捻りながら曲線軌道で倒します。アームレスリング業界では、この動きが雑巾を絞る動きに似ていることから「絞り倒す」とも表現します。 ・フックの動作軌道フックの動作軌道を上から見たのが、こちらの図です。 その手順は以下の通りです。 ①横向きに回外回旋しながら相手の手首を下敷きにする ②後方に引き込む ③横向きに捻りながら倒す ▼詳しい技のやり方 腕相撲の噛み手|アームレスリングのフックのやり方と軌道 ・フック専用トレーニング器具 フックハンドルの詳細...
【腕相撲の基本技】トップロール(吊り手)とフック(噛み手)とサイドアタック(横倒し)
腕相撲(アームレスリング)の基本技である3種類のテクニック、つまりトップロール(吊り手)・フック(噛み手)・サイドアタック(横倒し)について解説します。 ■アームレスリングの三つの技●トップロー...
【腕相撲に勝つ握力】必要となるピンチ力とホールド力の鍛え方
「腕相撲に握力は関係ない」とはよく言われることですが、それは一般的に考えられている握力=クラッシュ力のことであり、ピンチ力やホールド力などの握力は腕相撲にとても重要です。 腕相撲に勝つために必要な握力の種類と鍛え方を、アームレスリング元日本代表・現日本アームレスリング連盟常任理事・レフリー委員長の筆者が解説します。 ■腕相撲の二つの技●トップロール(吊り手)とフック(噛み手)アームレスリングには大きく二つの技があり、一つは「吊り手」とも呼ばれる「トップロール」、もう一つが「噛み手」とも呼ばれる「フック」です。もちろん、日常での腕相撲に応用することができます。 まずは、その二つのアームレスリングの技を、世界最高峰のプロ大会や世界選手権の動画からご紹介します。 トップロールの模範的動画黄色のユニフォームを着たほうの選手がトップロールを使う選手ですが、まずは、この動画をじっくりとご覧ください。 アームレスリングの予備知識がない方にとっては予想外の方向・軌道への技だと思います。 一般的な方の「腕相撲のイメージ」は手首を巻き込んで、横方向に倒すものだと思いますが、トップロールでは自身の手の甲が上になる方向に手首をロールするとともに後ろ上方に相手の手を吊り上げ、そこから相手の指先→手首→肘の順に伸ばして斜め後方に倒していきます。 自身の一番強い部分「手首付近」で相手の一番弱い部分「指先」を攻撃するのですから、倍以上の筋力差があっても倒せてしまいます。 フックの模範動画こちらは、むかって右側の選手が使うフックがきれいに決まって勝利している動画です。フックは一般的な方の「腕相撲の概念」に近いテクニックで、一見すると単に手首を巻きつけて横向きに倒しているように見え、技ではなく力任せに見えるはずです。 しかし、実際には組んだ手のなかでミリ単位の動きを必要とするテクニックであり、非常に多くのバリエーションがあります。 もっともスタンダードなフックが上の動画の「下噛み」と呼ばれるもので、スタートの瞬間に①拳を上方へ突き上げながらの前腕回外回旋(手の平が自分に向く方向の捻り)→②指先を数ミリ奥へ滑らせながら手首屈曲(ストローク)を行います。 これにより、相手の親指付け根は自身の手首の下敷きになった状態になります。一見すると互角の手首の巻き合いに見えますが、技が決まっているほうはミリ単位で「自分だけ噛んでいる(手首を巻いている)」に等しい状態となっています。 その後、横方向へ倒しますが、直線ではなく相手の親指を外側に倒す方向に捻りながら曲線軌道で倒します。アームレスリング業界では、この動きが雑巾を絞る動きに似ていることから「絞り倒す」とも表現します。 ■腕相撲の技ごとに必要な握力腕相撲の技ごとに要求される握力の種類は以下の通りです。 〇トップロール(吊り手)トップロール(吊り手)は相手の親指を捕まえてコントロールすることが重要ですので、相手の親指をつまんで離さないピンチ力が最重要となります。 〇フック(噛み手)フック(噛み手)は相手に吊られずに、なおかつ相手の拳全体を包んでコントロールすることが重要ですので、手が開くのを防ぐホールド力が最重要となります。 ■腕相撲に必要な握力の鍛え方●ピンチ力の鍛え方ピンチ力とは指を伸ばした状態での握力のことで、いわゆる「つまむ力」のことです。不定形をしたものを掴むときに重要な力で、柔道・レスリングなどの対人コンタクト競技で重要となる力です。 このほかに、アームレスリングのトップロールでは極めて重要な筋力になります。 鍛え方は簡単で、数センチから10センチ以内の重量物をつまみあげる動作を繰り返すことで鍛えられます。 ピンチ力を鍛えるのに、もっとも身近で安価なのが、こちらのようなコンクリートブロックです。全体をつまんだり、一辺だけをつまんだりすることで、つまむ厚さも変えられるのでたいへん便利です。 また、こちらの動画のようにバーベルのプレートをつまみ上げるトレーニングも有名です。 ・トップロール専用トレーニング器具トップロールハンドルの詳細 ●ホールド力の鍛え方ホールド力は手を保持する力で、特に指が伸びた状態での保持力に大きく関わります。多くの球技や、体操競技、クライミング競技、ウエイト競技などで重要な力です。 ホールド力を鍛えるのにおすすめなのが、バスケットボールを保持するトレーニングです。このほかにも、バーベルやダンベルのシャフトにスポンジなどを巻いて、グリップする太さを増すだけでもずいぶんホールド力のトレーニングになります。 さらに積極的にホールド力を鍛えたい方は、こちらの動画のような指立て伏せ(フィンガープシュアップ)がおすすめです。 ・フック専用トレーニング器具 フックハンドルの詳細 ■さらに詳しい解説記事【腕相撲に勝つ握力の鍛え方】まだ普通にハンドグリップを握ってるの?|ピンチ力が大事 ■腕相撲に必要な筋肉▼関連記事腕相撲にで使う筋肉部位と筋トレ|アームレスリングアジアメダリストが優先順位も解説 ■腕相撲の解説記事【腕相撲の勝ち方とコツ】得意なBIG3種目別にアームレスリングの技と筋トレメニューを解説...
【腕相撲に勝つ握力】必要となるピンチ力とホールド力の鍛え方
「腕相撲に握力は関係ない」とはよく言われることですが、それは一般的に考えられている握力=クラッシュ力のことであり、ピンチ力やホールド力などの握力は腕相撲にとても重要です。 腕相撲に勝つために必要...
【サッカーや陸上の体幹トレーニング】足を速くするには股関節周辺の筋肉を鍛える
長友選手がトレーニングに導入したことで一躍有名になった体幹トレーニングが、なぜサッカーや陸上などで速く走るために効果的なのか、筋肉の構造や働きをまじえながら解説するとともに、具体的に効果の高い体幹トレーニングメニューをご紹介します。 ■足を速くするために体幹を鍛える理由●脚の筋肉だけを鍛えても速くは走れないサッカーやラグビーなどのフィールドスポーツを筆頭に、速く走ることができると多くのスポーツ競技で非常に有利です。ですので、走ることを主体とする競技をしている人にとって「足を速くしたい」という思いは強いでしょう。そして、ついやってしまいがちな間違いが「脚の筋肉ばかり鍛える」ということです。 上の図を見れば一目瞭然ですが、太ももの筋肉は膝関節から先を動かし、ふくらはぎの筋肉は足首関節から先の筋肉を動かします。もちろん、これらの動作は速く走るためには必須のものですが、速く走るために最も重要なのは「足自体を強く速く持ち上げる」ことです。 そして、足自体を持ち上げている筋肉は股関節周辺の体幹インナーマッスルなのです。ですので、速く走りたいのであれば、これらを体幹トレーニングで鍛える必要があります。 ■足を持ち上げる体幹インナーマッスルとは●股関節周辺筋肉群(腸腰筋群・臀筋群・内転筋群)足を持ち上げたり、後ろに蹴り上げる動きをつかさどっているのが腸腰筋群・臀筋群・内転筋群の股関節周辺筋肉群です。 このなかで、太ももを持ち上げる働きがあるのが腸腰筋群(股関節前面)、脚を内側に回す動きをするのが内転筋群(股関節内側)、股関節を伸展・外旋させるのが臀筋群(お尻)の働きです。ですので、足を速くするためには、この三つの筋肉群を鍛えていく必要があります。 ■股関節周辺筋肉群のトレーニング法●腸腰筋群に効果の高いサイドシザース腸腰筋群に効果の高い体幹トレーニングの代表格が上の動画のサイドシザースです。ポイントはアウターマッスルを動員しないように気をつけることで、反動を使わずゆっくりとした動作を心がけてください。 左右10回ずつの反復を目安にするとよいでしょう。 ●腸腰筋群の仕上げトレに最適なニートゥーエルボーニートゥーエルボーは比較的強度の低い腸腰筋群の体幹トレーニングで、技術練習前のアップやトレーニング終了時のクールダウンとして最適な体幹トレーニング種目です。 ●内転筋群に効果のあるサイドプランク+上下運動内転筋群に効果のある体幹トレーニングがサイドプランクに上下運動を加えた上の動画のようなトレーニングです。 一回あたり5秒ほどの静止を加えながら上下し、左右5から10回ずつの反復を目安としてください。 ●内転筋群に効果的な高強度のヘビーサイドブリッジ腹斜筋の体幹トレーニングであるサイドプランクの脚部保持を、両足でなく片足のみで行うことにより内転筋群にも効果のある高強度サイドプランクがこちらのヘビーサイドブリッジです。頭から足までを一直線に保つように意識して行ってください。 ●臀筋群に効果大のエルボーニーストレッチ臀筋群に効果の大きい体幹トレーニングが上の動画のようなエルボーニーストレッチです。このトレーニングの最大のポイントは、背中を真っ直ぐにし一直線の状態を保つことです。 左右10~20回の反復を目安にしてください。 ●臀筋群・ハムストリングス・脊柱起立背筋に効果抜群のアームレッグクロスレイズアームレッグクロスレイズはエルボーニーストレッチ系体幹トレーニングの中で最高強度となる種目で、臀筋群だけでなく、ハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)、脊柱起立背筋にも効果の高い体幹トレーニングメニューです。 ■足を速くする筋トレ方法●アウターマッスルもあわせて鍛えてさらに足を速く今回はインナーマッスルを体幹トレーニングで鍛えて足を速くする方法について詳しく解説してきましたが、さらに足を速くするためには大腿四頭筋やハムストリングスをはじめとしたアウターマッスルを通常の筋トレで鍛えていくことも大切です。 ▼関連記事 【下半身の筋トレメニュー】自宅~ジムでの大腿四頭筋・ハムストリングス・内転筋群の鍛え方
【サッカーや陸上の体幹トレーニング】足を速くするには股関節周辺の筋肉を鍛える
長友選手がトレーニングに導入したことで一躍有名になった体幹トレーニングが、なぜサッカーや陸上などで速く走るために効果的なのか、筋肉の構造や働きをまじえながら解説するとともに、具体的に効果の高い体...
【バスケットボールの体幹トレーニング】競技に特化した筋肉部位ごとの自宅筋トレメニュー
バスケットボールの能力向上に効果の高い体幹トレーニングを動画つきで解説するとともに、腕・脚の筋トレに関してもご紹介します。 ■バスケットボール強化のために鍛える筋肉●腕や脚だけでは不十分で腕や脚を動かす体幹も鍛える必要がある走る、跳ぶ、投げると全身の筋肉を使うバスケットボールですが、その筋力強化のためのトレーニングと言えば、つい腕部や脚部の筋トレに偏りがちです。 もちろん、跳ぶのは脚部の筋肉(大腿四頭筋・ハムストリングス・ふくらはぎ)が主働筋ですし、投げるのは腕部の筋肉(三角筋・上腕三頭筋・前腕筋)が主働筋となります。 しかし、それだけでは不十分です。脚自体を動かしているのは脚の筋肉ではなく、腸腰筋群・内転筋群・臀筋群などの股関節周辺インナーマッスルです。 そして、同様に腕自体を動かしているのは腕の筋肉ではなく、ローテーターカフと総称される棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋といった肩関節周辺インナーマッスルなのです。 つまり、走る・投げるといったバスケットボール競技の能力に直結した筋力を向上させるためには、これらのインナーマッスルを体幹トレーニングで鍛える必要があるのです。 ■脚部・下腿三頭筋・腕部の筋トレ走り・跳び・投げるためのトレーニング方法なお、本記事はインナーマッスル体幹トレーニングに言及して解説していきますので、脚部や腕部の通常の筋トレに関しては、以下の記事をご参照ください。全身全てのアウターマッスルの自宅筋トレ方法が、自重トレーニング・チューブトレーニング・ダンベルトレーニングからくまなく網羅されています。 ▼関連記事 【自宅筋トレメニュー完全版】初心者にも効果的な一週間のプログラムの組み方例 ■股関節周辺の体幹トレーニング方法●腸腰筋の体幹トレーニング方法 ・腸腰筋群に効果大のサイドシザース腸腰筋群の体幹トレーニングのなかでも効果の高い種目が上の動画のサイドシザースです。アウターマッスルを動員しないように気をつけることが注意点で、反動を使わないようにゆっくり動作してください。 左右10回ずつの反復を目安にするとよいでしょう。 ・腸腰筋群の仕上げトレにおすすめニートゥーエルボーニートゥーエルボーは比較的強度の高くない腸腰筋群の体幹トレーニングですので、バスケットボールの技術練習前のアップや練習終了時のクールダウンとしておすすめな体幹トレーニング種目です。 ●内転筋の体幹トレーニング方法 ・内転筋群に効果のある強化型サイドプランク内転筋群に効果のある体幹トレーニングのサイドプランクに上下運動を加えて強化したトレーニングが上の動画のものです。一回あたり数秒ほどの静止を加えながら体幹を上下させ、左右5~10回ずつの反復を目安とするとよいでしょう。 ・内転筋群に高い効果のある高強度のヘビーサイドブリッジ腹斜筋の体幹トレーニング・サイドプランクの保持方法を、両足でなく片足のみで行うことにより内転筋群にも高い効果のある高強度サイドプランクがこちらのヘビーサイドブリッジです。頭から足まで、背筋を一直線に保つように意識して行ってください。 ●臀筋群の体幹トレーニング方法 ・臀筋群に効果ありのエルボーニーストレッチ臀筋群に効果の大きい体幹トレーニングがこちらの動画のようなエルボーニーストレッチです。この体幹トレーニングの最大の注意点は、背中を真っ直ぐにし一直線の状態を保つことです。 左右10~20回の反復を目安にするとよいでしょう。 ・臀筋群・ハムストリングス・脊柱起立背筋に効果抜群のアームレッグクロスレイズアームレッグクロスレイズはエルボーニーストレッチ系の体幹トレーニングの中で最も強度の高い種目です。臀筋群だけでなく、ハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)、脊柱起立背筋にも高い効果が期待できます。 ■肩関節周辺の体幹トレーニング方法ボールを強く投げるためには、腕自体の筋肉を鍛えるだけでなく、腕自体を動かす筋肉である回旋筋腱板(ローテーターカフ)を鍛える必要があります。 ローテーターカフは、肩甲骨と上腕骨をつなぐ四つの筋肉から構成されており、体幹前面に位置する棘上筋・棘下筋・小円筋と、その拮抗筋で体幹後面に位置する肩甲下筋があります。 ・棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の鍛え方エクスターナルローテーションは、棘上筋・棘下筋および小円筋の強化に最適な体幹トレーニングです。注意点は、胸を張り背筋を伸ばした姿勢を作った上で、肘を体幹に固定して動かさないようすることです。 そして、腕や大胸筋・背筋群の力を使わないように、肩関節だけを動かしてゆっくりとチューブを引き、戻す時もチューブの張力に耐えながらゆっくりと戻してください。 20~30回の反復を目安にするとよいでしょう。 ・肩甲下筋に効果のあるインターナルローテーションインターナルローテーションは、肩甲下筋強化に効果の高い体幹トレーニングで、上記のエクスターナルローテーションと逆の動作を行います。トレーニングの注意点も同様で、胸を張り背筋を伸ばし、肘関節は固定し、チューブをゆっくりと引き戻ししてください。 20~30回の反復を目安にするとよいでしょう。 回旋筋腱板のトレーニングに便利なのが、このような強度の違うものがセットになったトレーニングチューブです。 写真のタイプは、筆者の運営するジムで実際に使っており、筆者運営ショップが品質確認輸入をしているMYDAYSトレーニングチューブです。 たいへん頑丈な作りをしているだけではなく、後述の各種前腕トレーニングアタッチメントが取り付けられる大型カラビナフックを標準装備しています。...
【バスケットボールの体幹トレーニング】競技に特化した筋肉部位ごとの自宅筋トレメニュー
バスケットボールの能力向上に効果の高い体幹トレーニングを動画つきで解説するとともに、腕・脚の筋トレに関してもご紹介します。 ■バスケットボール強化のために鍛える筋肉●腕や脚だけでは不十分で腕や脚...
【サッカーのキック力向上は体幹を鍛える】股関節インナーマッスルの筋トレ方法
サッカーのキック力を上げるためのトレーニングとして、誤解の多いのが「脚自体を筋トレする」ことです。 もちろん、膝関節を伸展・屈曲させる太もも前側の筋肉「大腿四頭筋」や太もも裏側の筋肉群「ハムストリングス」を鍛えることもキック力には必要ですが、それ以前に脚自体を動かす「腸腰筋群」や「内転筋群」といった股関節インナーマッスルの強化が大切です。 本記事では、自宅やグランドでジュニア選手も手軽にできる、自重トレーニングとチューブトレーニングから種目を厳選してご紹介します。 ■腸腰筋群の構造と働き●脚自体を動かす筋肉群腸腰筋群のなかでも大きな筋肉が大腰筋(画像左)と腸骨筋(画像右)です。なお、小腰筋は、大腰筋の補助筋となる小さな筋肉です。これら腸腰筋群は見ての通り、体幹と大腿部をつないでいる筋肉群で「太ももを前に上げる」働きを持っています。 誤解されがちなことに、「脚を速く強く動かすには脚を鍛える」というものがありますが、脚を速く強く動かすためには「脚自体を動かす腸腰筋群を鍛える」必要があります。 ■腸腰筋群の自重トレーニング●ニートゥーエルボーニートゥーエルボーは腹筋運動もかねて行える腸腰筋群におすすめの自重トレーニングです。肘ではなく、膝を動かすことに意識を集中してください。グランド練習前のアップ運動にも最適です。 ●ニーレイズニーレイズは比較的強度の低い自重トレーニングなので、まだ身体が強くないジュニア選手にもおすすめです。 ●レッグレイズレッグレイズは腸腰筋群の自重トレーニングのなかでもかなり強度の高い種目です。セット中は足を床に下ろさず、また、反動を使わないように気をつけて行ってください。 ■腸腰筋群のチューブトレーニング●チューブレッグレイズチューブレッグレイズは、腸腰筋群だけでなく腹直筋下部にも効果があります。通常の自重レッグレイズでは強度が足らない、ある程度身体が強くなったジュニア選手におすすめです。 足を上げすぎず45度程度で動作をするとともに、セット中は足を床にもつけずに負荷を腹直筋にかけ続けることがポイントです。 ■内転筋群の構造と作用●大内転筋・小内転筋・長内転筋・短内転筋から構成され大腿部を内転させる内転筋群は骨盤から大腿部にかけて位置する筋肉群で、主に大内転筋・小内転筋・長内転筋・短内転筋から構成され、大腿部を内転させる(閉じる)作用を持ちます。 このため、サイド方向へのキック力に大きく影響する股関節インナーマッスルと言え、その構造と作用は以下の通りです。 ・大内転筋大内転筋は大腿部の内転作用のほかに、腸腰筋群と連動して大腿部の屈曲(脚をあげる)働きも持っています。 ・小内転筋小内転筋は大内転筋の補助筋として大腿部の内転および屈曲の作用を持つほか、大腿部の外旋(つま先を開く)にも関わっています。 ・長内転筋長内転筋は大腿部の内転のほか、大腿部の外旋に大きな働きをします。また、大腿部の屈曲にも関わっています。 ・短内転筋短内転筋は長内転筋を補助する小筋肉で、大腿部の内転・屈曲・外旋に関わっています。 これらのことから、一般的に「内転筋を鍛える」という場合は、大内転筋と長内転筋のトレーニングをさします。 ■内転筋群の自重トレーニング●サイドレッグレイズサイドレッグレイズは、脚をあげる時に外転の主働筋となる大腿四頭筋に負荷がかかり、脚をおろす時にゆっくりと重力に耐えることで内転筋群が鍛えられます。 ●ワイドスタンススクワット内転筋に効果的な自重トレーニングがワイドスタンススクワットです。内ももに意識を集中し、反動を使わずに行うことでさらに効果が高まります。 ■内転筋群のチューブトレーニング●チューブアダクションチューブアダクションのターゲットになる内ももの筋肉・内転筋群はインナーマッスルに分類される筋肉ですので、反動を使ったような強い動作で行うと、その負荷は全て表層の筋肉群に逃げてしまいます。 足を閉じる時も、戻す時も十分にコントロールして、ゆっくりとした動作で内ももの奥まで効かせる意識で動作を行ってください。
【サッカーのキック力向上は体幹を鍛える】股関節インナーマッスルの筋トレ方法
サッカーのキック力を上げるためのトレーニングとして、誤解の多いのが「脚自体を筋トレする」ことです。 もちろん、膝関節を伸展・屈曲させる太もも前側の筋肉「大腿四頭筋」や太もも裏側の筋肉群「ハムスト...
【腰を痛めにくい背筋の筋トレ】腰痛時でもできる背中の鍛え方を解説
腰痛時でも腰にあまり負担をかけずに背筋を鍛える方法を、自宅筋トレ(自重・チューブ・ダンベル)とジム筋トレ(バーベル・マシン)から厳選して解説します。 ■背筋の構造と作用●僧帽筋・広背筋・長背筋に分けられる背筋は僧帽筋・広背筋・長背筋に分けられ、それぞれの働きと特徴は以下の通りです。 ●広背筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止読みかた:こうはいきん英語名称:latissimus dorsi muscle部位詳細:上部|下部起始:下位第6胸椎~第5腰椎の棘突起・肩甲骨下角第9~12肋骨|正中仙骨稜・腸骨稜後方停止:上腕骨小結節稜 ●僧帽筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止読みかた:そうぼうきん英語名称:trapezius muscle部位詳細:上部|中部|下部起始:後頭骨上項線・外後頭隆起・頚椎棘突起|第7頚椎・第1~3胸椎棘突起|第4~12胸椎棘突起停止:肩甲棘・肩峰 ●長背筋群・脊柱起立筋の英語名称・構造・部位詳細読みかた:せきちゅうきりつきん英語名称:erector spinae muscle部位詳細:腸肋筋|最長筋|棘筋長背筋群=脊柱起立筋+多裂筋+回旋筋など このなかで、脊柱起立筋を中心とした長背筋群は腰への負担を避けてトレーニングを行うことはかなり難しいため、本記事では広背筋と僧帽筋の鍛え方に限定して解説していきます。 ■背筋を鍛える三つの軌道●下から前から上から腕を引く軌道僧帽筋および広背筋を鍛えるためには、腕を引く動作でトレーニングを行いますが、その軌道は大きく三つに分けられ、それは「下から腕を引く」「前から腕を引く」「上から腕を引く」です。 ■腰に負担のかからない軌道●上から腕を引く軌道が腰に負担がかからないもっとも腰に負担のかからない軌道のトレーニングは、懸垂に代表されるような「上から腕を引く軌道」での背筋トレーニングです。 ですので、腰痛時に腰に負担をかけないように背筋の筋トレを行う場合は、上から腕を引く軌道のトレーニング種目を中心に行っていきます。 ■ベンチを使って腰の負担をなくす方法●ベンチにうつ伏せになり前から腕を引くもう一つの腰に負担をかけない方法が「ベンチにうつ伏せになり前から腕を引く」軌道でのトレーニングです。 このように、完全にベンチに体重をあずけ、自身の脊柱起立筋で姿勢を支える必要がないようにすれば、ほとんど腰に対する負荷はかかりません。 それでは、次の項目からは具体的な「腰を痛めない背筋の筋トレ種目」と動作ポイントを解説していきます。 ■腰を痛めない背筋の鍛え方●自重トレーニング・懸垂広背筋側部に非常に高い効果があり、腰痛時の背筋トレーニングだけでなく、一般的な背筋の筋トレでも中心的な種目となるのが懸垂です。 一般的には、懸垂はバーから顎を出して一回とされますが、広背筋トレーニングの懸垂としてはこのことに固執する必要はなく、むしろこだわってしまうと背中が丸まり広背筋に効きにくい(腕だけに効く)フォームになりがちです。 広背筋に効率的に負荷をかけるためには、胸を張り上を見た姿勢で身体を引き上げ、肩甲骨を寄せながら胸をバーにつけにいくのが正しいフォームです。 なお、手幅が広い順手グリップでは広背筋側部に、手幅が狭い順手グリップでは広背筋中央部に、逆手グリップでは広背筋下部に、手を並行に構えるパラレルグリップでは僧帽筋に負荷がかかります。 ●チューブトレーニング・チューブラットプルトレーニングチューブを使って広背筋を鍛える方法が、こちらのチューブラットプルダウンです。肩甲骨を寄せながら、できる限り外側方向へチューブを強く引っ張ってください。なお、それでも腰に負担を感じる場合は、こちらの動画のように床に寝て行うことで、腰への負担を限りなくなくすることができます。 ●ダンベルトレーニング・ダンベルベンチローイングベンチにうつ伏せになり、体幹に対して前から腕を引く軌道で背筋を鍛えられるのがダンベルベンチローイングです。 肩甲骨を引き寄せながら腕を引き、最後に肩甲骨を寄せきって背筋群を完全収縮させるのがポイントです。 この時に、上半身を反らせてベンチから浮かせてしまうと、腰に負担がかかりますので、セット中は常にベンチに胸をつけるようにしてください。 なお、動画ではインクラインベンチを使用していますが、フラットベンチで行うことも可能です。 ●バーベルトレーニング・バーベルベンチローイングジムでのフリーウエイトトレーニングで腰に負担をかけずに行えるのが、こちらの動画のようなバーベルベンチローイングです。 肩甲骨を引き寄せながら腕を引き、最後に肩甲骨を寄せきって背筋群を完全収縮させるのがポイントです。 この時に、上半身を反らせてベンチから浮かせてしまうと、腰に負担がかかりますので、セット中は常にベンチに胸をつけるようにしてください。 なお、動画ではフラットベンチで行っていますが、インクラインベンチで行うことも可能です。...
【腰を痛めにくい背筋の筋トレ】腰痛時でもできる背中の鍛え方を解説
腰痛時でも腰にあまり負担をかけずに背筋を鍛える方法を、自宅筋トレ(自重・チューブ・ダンベル)とジム筋トレ(バーベル・マシン)から厳選して解説します。 ■背筋の構造と作用●僧帽筋・広背筋・長背筋に...