【筋トレ基礎知識】
筋トレ時の筋肉の収縮の仕方の一つであるエキセントリック収縮(伸張性収縮)の特性について解説します。
エキセントリック収縮とは?
エキセントリック収縮(伸張性収縮)とは、本来の筋肉の動作方向とは逆方向に筋繊維が引き伸ばされながら収縮するような筋収縮のことです。
具体的には、アームカールでウエイトを上げた後に、その重さに耐えながらゆっくりと下ろす時の上腕二頭筋の収縮がこれに当たります。
筋力トレーニングを実施すると、多くの場合は筋肉痛になりますが、厳密に分類するとこのような筋肉痛は遅発性筋肉痛(DOMS:Delayed onset muscle soreness)となります。
筋肉痛を引き起こす特性を持つ
筋力トレーニングの後には、多くの場合で筋肉痛になりますが、このような筋肉痛のことを遅発性筋肉痛(DOMS:Delayed onset muscle soreness)と言います。
そして、エキセントリック収縮はこの遅発性筋肉痛(DOMS)を引き起こしやすいとされています。
このため、筋肥大を狙うボディビル・ボディメイク系の筋トレで好んで行われます。
※筋肉痛のメカニズムは現在でも完全に解明されていません。
DOMSの主原因となる運動は、筋肉が収縮方向とは逆方向に引きのばされながら力を発揮(伸張性収縮、或いはエキセントリック収縮)する運動である。筋肉を収縮させながら力を発揮(短縮性収縮、或いはコンセントリック収縮)する運動ではほとんどDOMSが生じない。例として、筋力トレーニングにおけるベンチプレス運動を大胸筋の視点からみたとき、バーベルやダンベルを挙上していく動きが「短縮性収縮」、下ろしていく動きが「伸張性収縮」となり、この場合は器具の重量に抵抗しながらゆっくりと下ろす動きが大胸筋の筋肉痛を生む主要因になる。
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エキセントリック収縮トレーニングのやり方
エキセントリック収縮を筋力トレーニングに意図的に取り入れた筋トレテクニックを「ネガティブトレーニング」と言います。
これは、積極的にウエイトを上げるコンセントリック収縮の動きをあまり重要視せず、補助者などに手伝ってもらいウエイトを上げ、そこから「できるだ限りゆっくりとウエイトに耐えながら下ろす」ようなトレーニングです。
一般的には、セットの最初からネガティブ動作をするのではなく、セット終盤で限界が来てから、補助をしてもらいつつウエイトを上げ、そこからネガティブ動作を2~3レップ行います。
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執筆者情報
上岡岳
アームレスリング元日本代表
ジムトレーナー・生物学学芸員
JAWA日本アームレスリング連盟常任理事|レフリー委員長・広報広報部長
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