呼吸筋(Muscles of respiration|こきゅうきん)の種類・構造・作用およびトレーニング方法について解説します。
呼吸筋の種類・構造と作用
呼吸筋は呼吸(胸式呼吸・腹式呼吸)に関わる筋肉の総称で、胸郭の筋肉である横隔膜・内肋間筋・外肋間筋、腹部の筋肉である腹直筋・内腹斜筋・外腹斜筋・腹横筋、および頸部の筋肉である胸鎖乳突筋・前斜角筋・中斜角筋・後斜角筋などがそれにあたります。
呼吸筋(こきゅうきん, 英語: Muscles of respiration)は、呼吸を行う筋肉の総称。すなわち、呼吸をするときに胸郭の拡大、収縮を行う筋肉のこと。種類としては、横隔膜、内肋間筋、外肋間筋、胸鎖乳突筋、前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋、腹直筋、内腹斜筋、外腹斜筋、腹横筋などがある。
胸郭の呼吸筋と鍛え方
胸郭の呼吸筋の構造
胸郭は胸壁筋群(外肋間筋・内肋間筋・肋下筋・長肋骨挙筋・短肋骨挙筋・胸横筋)および横隔膜から構成されており、胸式呼吸においては胸壁筋群が、腹式呼吸においては横隔膜が強く関与します。
ヒトの胸郭(英:thorax、独:Brustkorb、羅:thorax, pectus)は頚部と腹部の間にあり、心肺など生体重要臓器を容する体部で、円錐台形の籠状の構造になっており、弾力性に富む。胸郭後方には支柱となる12の脊椎がある。この脊椎を起点として12対の肋骨が前下方へ向かい、側方から再び上へ向かい、肋軟骨を介して胸骨と繋がり、肋骨籠 rib cage を構成する。この骨組に肋間筋その他の胸部諸筋、筋膜、横隔膜が付着して胸郭となり、その内壁を肋膜が覆って胸腔 thoracic cavity を形成する。
胸郭の呼吸筋の鍛え方
胸郭拡張トレーニングはバーベルやダンベルを用いた低負荷高レップス(20レップス前後)の直後に、息が上がった状態でインターバルをおかずにバーベルプルオーバーやダンベルプルオーバーを実施し、胸郭に対してストレッチングをかけるという手法で実施します。
これら、胸郭拡張を目的としたスクワットやプルオーバーは、ブリージングスクワット、ブリージングプルオーバーとも呼ばれ、呼吸方法と組み合わせた形で実施されます。
sfhes.orgより
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腹部の呼吸筋と鍛え方
腹部の呼吸筋の構造
腹筋群は表面から順に腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋の四層構造をしており、その主たる作用は以下のようになります。
腹直筋:体幹の屈曲
外腹斜筋:体幹の回旋
内腹斜筋:体幹の回旋補助
腹横筋:腹圧の維持
そして、これら腹筋群は腹式呼吸にも強く関与しています。
腹筋とは、4つの部位で構成されており、腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋で成り立っている。
腹部の呼吸筋の鍛え方
腹筋群を鍛えるトレーニング種目は以下の通りです。
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頸部の呼吸筋と鍛え方
頸部の呼吸筋の構造
頸部の筋肉は、表層の浅頸筋(胸鎖乳突筋・広頸筋)および深層の深頸筋(斜角筋・椎前筋)から構成されており、呼吸に関わるのは胸鎖乳突筋および斜角筋(前斜角筋・中斜角筋・後斜角筋)です。
胸鎖乳突筋の構造と作用
胸鎖乳突筋は胸骨・鎖骨から側頭部にかけて位置する筋肉で、顎を上方に上げつつ後頭を前方に引き寄せる作用のほか、首を回す作用も持っています。
胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)は頸部にある筋肉の一つ。首を曲げ、回転させる働きを持つ。
頸部を保護するという目的から競技能力の向上よりも怪我の防止という観点で鍛えられることが多い。
斜角筋(前斜角筋・中斜角筋・後斜角筋)の作用
斜角筋(前斜角筋・中斜角筋・後斜角筋)は頚椎と肋骨をつなぐ筋肉で、いずれも肋骨を上方に引き上げる作用を持っています。また、片側が収縮する場合は首を側屈(横に傾ける動作)する作用もあります。
頸部の呼吸筋が関与するトレーニング種目
頸部の呼吸筋が関与するトレーニング種目は以下の通りです。
▼動画つき解説
mediaandwomen.org|sfphes.orgより
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執筆者情報
上岡岳
アームレスリング元日本代表
ジムトレーナー・生物学学芸員
JAWA日本アームレスリング連盟常任理事|レフリー委員長・広報広報部長
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