オーバーロードの原則|筋トレのプラトー(発達停滞期)を突破する方法

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【筋トレの基礎知識】

 

筋トレのもっとも基本的な原理・原則に「オーバーロードの原則」と呼ばれる理論があります。その理論について解説するとともに、具体的なやり方をご紹介します。

 

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オーバーロードの原則とは?

オーバーロードの原則とは、毎回同じ強度のトレーニングを行っていては筋肉は成長せず、トレーニングのたびに何らかの形で前回のトレーニングより強度を上げる必要がある、という理論です。

 

これは、科学的に証明されている理論であり、国の機関である厚生労働省の公式ページにも記載されています。

 
 

厚生労働省による記載

「過負荷の原理」
ある程度の負荷を身体に与えないと運動の効果は得られないということです。その強度の最低ラインは、日常生活の中で発揮する力以上の負荷です。

「漸進性の原則」
体力・競技力の向上に伴って、運動の強さ・量・技術課題を次第に高めていくことです。いつまでも同じ強度の繰り返しではそれ以上の向上は望めません。定期的なプログラムの再検討が重要になります。

引用:厚生労働省|eヘルスネット「運動プログラム作成のための原理原則」

 

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オーバーロードの7つの方法

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前回のトレーニングより強度を上げることがオーバーロードの原則ですが、なにも使用重量を上げるだけが手段ではなく、さまざまな方法で筋トレ強度を上げることが可能です。

 

その主な方法には以下のような7つの方法があります。

 

①使用重量を上げる

もっとも単純で基本的な強度の上げ方です。ただし、筋肉の成長速度はそこまで速くないので、毎回使用重量を上げていくのは現実的には困難です。

 

②レップ数を増やす

1セットあたりの反復回数(レップ数)を増やすことでトレーニング強度を上げることが可能です。ただし、反復回数を増やしすぎるとターゲットにする筋繊維が変わってきますので、これもむやみに回数を増やせばよいというものではありません。

 

なお、筋トレで鍛える骨格筋を構成している筋繊維には以下の三種類があり、それぞれの特徴は次の通りです。

 

①筋繊維タイプ2b(速筋|瞬発筋)
約10秒前後の短い時間に爆発的・瞬発的な収縮をする特徴があり、トレーニングにより強く筋肥大します。10回前後の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。

 

②速筋繊維TYPE2a(速筋|瞬発筋)
10~60秒ほどのやや長時間で瞬発的な収縮をする特徴があり、トレーニングによりやや筋肥大します。15回前後の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。

 

③遅筋繊維TYPE1(遅筋|持久筋)
60秒以上数分・数時間の持続的・持久的な収縮をする特徴があり、トレーニングにより筋肥大せずに筋密度が上がります。20回以上の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。

 

▼関連記事

筋トレの目的別負荷回数設定|ターゲットにする筋繊維により異なる

 

③セット数を増やす

1種目あたりのセット数を増やすことでトレーニング強度を上げることができます。しかしながら、セット数を増やしすぎるとオーバーワークになり、逆に筋肉の成長を阻害するケースもあります。

 

④動作スピードを遅くする

動作スピードを遅くすることで、筋肉にネガティブな負荷がかかり(エキセントリック収縮)、筋肉に対する負荷を上げることが可能です。

 

▼関連記事

筋トレのエキセントリック収縮とは|筋肥大効果の高い伸張性収縮について解説

 

⑤インターバルを短くする

インターバルを短くして筋肉の回復時間を短縮することで、より強度の高いトレーニングを行うことができます。

 

⑥グリップを変える

同じ種目でも、グリップ幅などを変えることで、筋肉に対して異なる負荷を加えることができ、これによりトレーニング強度も上がります。

 

⑦挙上角度を変化させる

挙上角度を変えることで、筋肉に対する負荷のかかり具合が変化するため、これによりトレーニング強度も上がります。

 

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プラトー(発達停滞期)とは

プラトー(発達停滞期)とは、筋肉がトレーニングの刺激に慣れてしまい、なかなか発達しなくなる時期のことで、オーバーロードの原則に従ってトレーニングを実施していても、必ず訪れるものです。

 

プラトー(Plateau)は、一時的な停滞状態のことを言う。おもに筋力トレーニング時の停滞期を指す。語源は「高原:plateau」から|プラトーに陥ると、今までと同じトレーニング内容にもかかわらずまったくと言っていいほど成績が向上しない。この原因は、休養不足、栄養不足などが挙げられる。また、同じトレーニングメニューを何ヶ月もこなしていると、内容がハードでもプラトーに陥る。これはトレーニング自体が日常生活の一部だと体が誤認識し、オーバーロードの原則が適用されなくなるためである。よって、プラトーを回避するにはトレーニングメニューの多様化も求められる。|引用:Wikipedia「プラトー」

 

プラトーをを突破するためには

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プラトーを突破するためには、前述の7つのオーバーロード法だけではなく、さらに筋肉を刺激するためのトレーニングセット法を工夫・変化させる必要があります。

 

トレーニングセット法には以下のようなものがありますので、プラトーに陥ったときには試行錯誤するようにするとよいでしょう。

 

詳しくは、リンク先のページをご参照ください。

 

ピラミッドセット法

ドロップセット法

アセンディングセット法

ディセンディングセット法

フォースドレップ法

レストポーズ法

パーシャルレップ法

チーティング法

スーパーセット法

コンパウンドセット法

トライセット法

ジャイアントセット法

予備疲労法

部位分割法

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記事制作©FutamiTC/MazurenkoJapan


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執筆者情報
上岡岳
アームレスリング元日本代表
ジムトレーナー・生物学学芸員
JAWA日本アームレスリング連盟常任理事|レフリー委員長・広報広報部長

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