フォースドレップ法の具体的なやり方|補助者を使ってオールアウトする筋トレセット

フォースドレップ法は、限界ギリギリのセット終盤で補助者に助けてもらって数レップを追加挙上するトレーニングセット法です。

 

その効果と具体的なやり方を解説します。

 

なお、国内では「フォーストレップ法」という通称が一般的ですが、これは和製英語であり、正しくは「フォースドレップ法」です。これは、語源が「forced」=「強制された」であることからわかります。

 

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■フォースドレップの効果

●限界超えの負荷を筋肉にかけることができる

フォースドレップ法は、本来であれば挙上できない、自信の限界を超えた領域で筋肉に負荷をかけることができます。

 

このため、筋肉に対して非常に強い刺激が入り、その分、筋肉の成長を促すことができます。特に、筋肥大に対して有効です。

 

筋トレ初心者のうちは、自身の限界内での負荷でも十分に筋肉は成長していきますが、中級者レベルになってくるとそれも頭打ちになります。

 

そこでフォースドレップ法を導入することで、停滞(プラトー)を打破して、さらに高いステップに進むことが可能になります。

 

また、筋トレ上級者ともなると筋肉の負荷耐性がとても強くなるため、通常のセットではなかなか効かないのが現実で、さまざまなトレーニングセット法を駆使して筋肉に刺激を入れていくことになります。

 

そのなかでも、フォースドレップ法は上級者レベルの筋肉に対しても効果があり、実際にボディビルのチャンピオンレベルの人たちの多くはフォースドレップ法を採用しています。

 

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■フォースドレップ法のデメリット

●オーバーワークになりやすい

フォースドレップ法は、非常に強い負荷・刺激を筋肉に加えられる反面、やりすぎると簡単にオーバーワークに陥ってしまいます。

 

初心者の場合は2週間に一度各種目1セットずつのみ、中級者の場合は1週間に一度各種目1セットずつのみ、上級者であっても各種目2セットずつ程度に抑えるとよいでしょう。

 

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■具体的な種目別フォースドレップ法のやり方

これでは、この項目からはフォースドレップ法の具体的なやり方(補助の仕方も)を、筋肉部位別の代表的な種目別にご紹介していきます。

 

●大胸筋・バーベルベンチプレス

大胸筋トレーニングの代表的種目といえば、やはり「筋トレBIG3」のうちの一つであるベンチプレスで、本種目はフォースドレップ法と相性が良いことで知られています。

 

▼具体的なやり方

 

①MAXの80%重量×8レップ

②MAXの80%重量×8レップ

③MAXの80%重量を限界まで+フォースドレップ1~2レップ

 

▼補助の方法

 

補助者はトレーニーの頭側に立ち、バーベルを上から握って補助します。また、高重量の場合はトレーニーの頭をまたぐようにバーベルの直上に立って行います。

 

※高重量対応のベンチプレス台には、補助者が立てるようにステップがついているのが一般的です。

 

●三角筋・バーベルショルダープレス


バーベルを押し上げる時に三角筋の前部・中部、ゆっくり下ろす時に三角筋後部に効果の高い種目がバーベルショルダープレスです。この種目もフォースドレップ法とかなり相性の良い種目です。

 

▼具体的なやり方

 

①MAXの70%重量×10レップ

②MAXの70%重量×10レップ

③MAXの70%重量を限界まで+フォースドレップ1~2レップ

 

▼補助の方法

 

補助者はトレーニーの後ろに立ち、グリップの間を軽く保持して補助します。トレーニーのグリップの外側を持つと、力が入れにくいので注意してください。

 

●上腕三頭筋・ケーブルプレスダウン

上腕三頭筋にストリクトに負荷がかかり、フォースドレップ法がやりやすい種目がケーブルプレスダウンです。

 

▼具体的なやり方

 

①MAXの70%重量×10レップ

②MAXの70%重量×10レップ

③MAXの70%重量を限界まで+フォースドレップ1~2レップ

 

▼補助の方法

 

補助者はケーブルを持って引き下ろすか、スタックウエイトを持ってウエイトを引き上げるかのいずれかで補助を行います。ウエイトを持つ場合は指を挟まないように注意してください。

 

●背筋群・ケーブルラットプルダウン

背中の種目はフォースドレップ法が行いにくい種目が多いですが、ケーブルラットプルダウンは補助が行いやすい種目です。

 

▼具体的なやり方

 

①MAXの80%重量×8レップ

②MAXの80%重量×8レップ

③MAXの80%重量を限界まで+フォースドレップ1~2レップ

 

▼補助の方法

 

補助者はトレーニーの後ろに立ち、ラットバーに手を添えて補助します。この時、トレーニーのグリップの外側を持つと力が入りにくいので、グリップ間に手を置いて補助を行います。

 

●上腕二頭筋・バーベルカール

上腕二頭筋の代表的種目であるバーベルカールは、フォースドレップ法との相性がきわめて良いことで知られています。

 

▼具体的なやり方

 

①MAXの70%重量×10レップ

②MAXの70%重量×10レップ

③MAXの70%重量を限界まで+フォースドレップ1~2レップ

 

▼補助の方法

 

補助者はトレーニーと対面して立ち、グリップ間に手を下から添えて補助を行います。この時、トレーニーのグリップの外側を持つと力が入りにくいので注意してください。

 

●下半身・バーベルスクワット

下半身の基本種目と言えば、やはり「キングオブトレーニング」とも言われるバーベルスクワットです。本種目の補助はややテクニックがいりますが、下半身トレーニングにおいて避けては通れない種目ですので具体的なやり方を解説します。

 

▼具体的なやり方

 

①MAXの80%重量×8レップ

②MAXの80%重量×8レップ

③MAXの80%重量を限界まで+フォースドレップ1~2レップ

 

▼補助の方法

 

補助者はトレーニーの後ろから身体を密着させるように立ち、下からバーベルを保持して補助を行います。補助者はトレーニーから離れて立つと、前重心になってしまい、トレーニーの動作妨害になってしまいますので気をつけてください。

 

■フォースドレップの補助者

●筋トレ上級者に補助してもらう

フォースドレップ法の補助は、どうすればトレーニーに最適な負荷をかけられるか、どのポジション取りをすればトレーニーの動作を妨げないかなど、かなり経験のいる行為です。

 

このため、補助者は経験豊かな筋トレ上級者にやってもらうか、専門知識のあるトレーナーにお願いしましょう。

 

■さまざまな筋トレメソッド

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記事制作©FutamiTC/MazurenkoJapan


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執筆者情報
上岡岳
アームレスリング元日本代表
ジムトレーナー・生物学学芸員
JAWA日本アームレスリング連盟常任理事|レフリー委員長・広報広報部長

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