銅(ミネラル)の1日あたりの摂取基準量とその作用・働き、および筋力トレーニングやダイエットにおける関わりについて解説します。
目次
銅(ミネラル)とはどんな物質?
銅(どう)は原子番号29の元素。元素記号は Cu。 周期表では金、銀と同じく11族に属する遷移金属である。英語でcopper、ラテン語でcuprumと言う。
動植物においては重要な微量元素である。銅の役割としては、ヘモグロビンを合成するために不可欠である元素であることが知られているが、ヘモグロビンそのものには銅は存在しない。
銅はまた、酸素の処理に関わる他のタンパク質の活性中心でもある。
ミネラルとは?
ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム・リンは多量ミネラル、鉄・亜鉛・銅・マンガン・ヨウ素・セレン・クロム・モリブデンは微量ミネラルとして、厚生労働省により基準が設定されています。
銅(ミネラル)の作用と働き
銅は人間の体内に約70~100mg存在し、その半分が骨と骨格筋のなかに、残りは肝臓・脳・血液中などに存在しています。
銅(ミネラル)は、以下のような作用・働きを持ちます。
①ヘモグロビン合成に関与
②酵素の活性中心
③エネルギー生成に関与
④鉄代謝に関与
⑤神経伝達物質の産出に関与
銅(ミネラル)の不足と過剰摂取
銅(ミネラル)が不足すると?
通常の食生活で銅(ミネラル)が不足することはありませんが、不足した場合には貧血・骨異常・毛髪異常・白血球減少・神経異常などが引き起こされることが知られています。
銅(ミネラル)を過剰摂取すると?
銅(ミネラル)は一般的には起こりませんが、過剰となった場合は、肥満・高血圧・糖尿病などを引き起こす可能性を示唆した研究報告もあります。
銅(ミネラル)とトレーニング
銅(ミネラル)はヘモグロビンの生成やエネルギー代謝に関与するため、筋力トレーニングなど運動をする人に大切なミネラルですが、通常は不足も過剰になることもありません。
銅(ミネラル)が多く含まれる食品
①レバー
豚レバー100gには銅(ミネラル)が約0.99mg含まれます。
豚レバー100gあたりのビタミン・ミネラル
ビタミンA 13000μg
ビタミンD 1.3μg
ビタミンE 0.4mg
ビタミンB1 0.34mg
ビタミンB2 3.6mg
ナイアシン 14mg
ビタミンB6 0.57mg
ビタミンB12 25.2μg
葉酸 810μg
パントテン酸 7.19mg
ビオチン 79.6μg
ビタミンC 20mg
ナトリウム 55mg
カリウム 290mg
カルシウム 5mg
マグネシウム 20mg
リン 340mg
鉄 13mg
亜鉛 6.9mg
銅 0.99mg
ヨウ素 1μg
セレン 67μg
モリブデン 120μg
②イカ類
イカ類100gには銅(ミネラル)が約0.34mg含まれます。
スルメイカ100gあたりのビタミン・ミネラル
ビタミンA 13μg
ビタミンE 2.1mg
ビタミンB1 0.05mg
ビタミンB2 0.04mg
ナイアシン 4.2mg
ビタミンB6 0.2mg
ビタミンB12 6.5μg
葉酸 5μg
パントテン酸 0.54mg
ビオチン 4.7μg
ビタミンC 1mg
ナトリウム 300mg
カリウム 270mg
カルシウム 14mg
マグネシウム 54mg
リン 250mg
鉄 0.1mg
亜鉛 1.5mg
銅 0.34mg
マンガン 0.01mg
ヨウ素 3μg
セレン 42μg
クロム 1μg
モリブデン 1μg
③エビ類
エビ類100gには銅(ミネラル)が約0.2mg含まれます。
ブラックタイガー100gあたりのビタミン・ミネラル
ビタミンA 1μg
ビタミンE 1.4mg
ビタミンB1 0.07mg
ビタミンB2 0.03mg
ナイアシン 2.6mg
ビタミンB6 0.07mg
ビタミンB12 0.9μg
葉酸 15μg
パントテン酸 0.59mg
ビオチン 1.9μg
ナトリウム 150mg
カリウム 230mg
カルシウム 67mg
マグネシウム 36mg
リン 210mg
鉄 0.2mg
亜鉛 1.4mg
銅 0.39mg
マンガン 0.02mg
ヨウ素 4μg
セレン 26μg
クロム 2μg
モリブデン 1μg
銅(ミネラル)の1日の摂取基準量
「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によれば、銅(ミネラル)の1日あたりの摂取基準量(推奨量)は成人男性で約0.9~1.0mg、成人女性で約0.7~0.8mgとされています。
必須ミネラル・ビタミンの個別解説記事の一覧
必須ミネラル
カリウム|カルシウム|ナトリウム|マグネシウム|リン|鉄|亜鉛|銅|ヨウ素|マンガン|セレン|クロム|モリブデン
必須ビタミン
ビタミンA|ビタミンB1|ビタミンB2|ビタミンB3(ナイアシン)|ビタミンB5(パントテン酸)|ビタミンB6|ビタミンB7(ビオチン)|ビタミンB9(葉酸)|ビタミンB12|ビタミンC|ビタミンD|ビタミンE|ビタミンK
トレーニングに有効なタンパク質食材
筋力トレーニング後の食材として欠かせないのが高タンパク質・低カロリーな肉類・魚介類です。
そして、常にトレーニングに有効な食事を摂取するためには、日によって品質にばらつきのないよう、あらかじめ品質を確認した食材を冷凍ストックしておくといった工夫が有効的です。
▼具体的なタンパク質食材例
食事・栄養に関する記事
筋力トレーニングと食事・栄養に関する情報については、下記の記事をご参照ください。