ビタミンEの1日あたりの摂取基準量とその作用・働き、および筋力トレーニングやダイエットにおける関わりについて解説します。
目次
ビタミンEとはどんな物質?
ビタミンE(vitamin E)は、脂溶性ビタミンの1種である。トコフェロール(tocopherol)とも呼ばれ、特にD-α-トコフェロールは自然界に広く普遍的に存在し、植物、藻類、藍藻などの光合成生物により合成される。
ビタミンEは、フリーラジカルを消失させることにより自らがビタミンEラジカルとなり、フリーラジカルによる脂質の連鎖的酸化を阻止する。発生したビタミンEラジカルは、ビタミンCなどの抗酸化物質によりビタミンEに再生される。
ビタミンとは?
ビタミンとは、生命を維持するのに必要な物質のうち、タンパク質・炭水化物・脂質以外の有機化合物のことです。
ビタミンには、ビタミンA・ビタミンB群(1・2・3・5・6・7・9・12)・ビタミンC・ビタミンD・ビタミンE・ビタミンKがあり、日本では厚生労働省がその摂取基準を定めています。
ビタミンEの作用と働き
ビタミンEは抗酸化作用が非常に強い物質で、過酸化脂質の生成抑制・血中コレステロールの酸化抑制・細胞の酸化抑制などの作用を持っています。
ビタミンEは、以下のような作用・働きを持ちます。
①過酸化脂質の生成抑制(血管の保護)
②血中コレステロールの酸化抑制
③赤血球の破壊の抑制
④細胞の酸化抑制(老化防止)
ビタミンEの不足と過剰摂取
ビタミンEが不足すると?
ビタミンEが不足すると、冷え性・肩こり・頭痛などが引き起こされることが知られています。また、抗酸化作用が低下するためシミ・ソバカス・シワができやすくなるとされています。
ビタミンEを過剰摂取すると?
ビタミンEは脂溶性ビタミンですが、排出が比較的速いため過剰摂取による影響は少ないとされています。過剰になった場合は、血が止まりにくくなるなどの症状が知られています。
ビタミンEとトレーニング
ビタミンEは、筋力トレーニングにも影響する血行・血流に関与するビタミンですので、不足しないように注意する必要があります。
ビタミンEが多く含まれる食品
ナッツ類(特にアーモンド)
アーモンド100gにはビタミンEが約22.0mg含まれます。
アーモンド100gあたりのビタミン・ミネラル
ビタミンA 1μg
ビタミンE 31mg
ビタミンB1 0.24mg
ビタミンB2 0.92mg
ナイアシン 3.5mg
ビタミンB6 0.1mg
葉酸 63μg
パントテン酸 0.66mg
ナトリウム 4mg
カリウム 770mg
カルシウム 230mg
マグネシウム 310mg
リン 500mg
鉄 4.7mg
亜鉛 4mg
銅 1.35mg
マンガン 2.63mg
※数値は「食品成分データベース(文部科学省)」を参照しています。
ビタミンEの1日の摂取基準量
「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によれば、、ビタミンEの1日あたりの摂取基準量(推奨量)は成人男性で約6.5mg、成人女性で約6.0mgとされています。
必須ミネラル・ビタミンの個別解説記事の一覧
必須ミネラル
カリウム|カルシウム|ナトリウム|マグネシウム|リン|鉄|亜鉛|銅|ヨウ素|マンガン|セレン|クロム|モリブデン
必須ビタミン
ビタミンA|ビタミンB1|ビタミンB2|ビタミンB3(ナイアシン)|ビタミンB5(パントテン酸)|ビタミンB6|ビタミンB7(ビオチン)|ビタミンB9(葉酸)|ビタミンB12|ビタミンC|ビタミンD|ビタミンE|ビタミンK
トレーニングに有効なタンパク質食材
筋力トレーニング後の食材として欠かせないのが高タンパク質・低カロリーな肉類・魚介類です。
そして、常にトレーニングに有効な食事を摂取するためには、日によって品質にばらつきのないよう、あらかじめ品質を確認した食材を冷凍ストックしておくといった工夫が有効的です。
▼具体的なタンパク質食材例
食事・栄養に関する記事
筋力トレーニングと食事・栄養に関する情報については、下記の記事をご参照ください。