【筋トレに加圧シャツはいらない】それよりもグリップTシャツがトレーニングにおすすめ

最近、筋トレ系のネット記事でよく目にするのが「着ているだけで筋トレ効果があるシャツ」ですが、20年以上の選手・指導実績があるジムトレーナーの筆者の個人的意見は、「そんなものよりグリップTシャツを着て高重量トレーニングをしたほうがはるかに筋肉がつく」です。

 

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■筋肉には負荷トレーニングと休息・超回復が必要

●長時間の加圧状態は筋肉の回復を妨げる

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筋肉は筋トレによって負荷を受けると、筋繊維が破壊されます。そして、回復する時に、負荷を受ける前よりも強くなって回復する能力が備わっており、これを「超回復」と呼びます。

 

この超回復という筋肉の特性を利用し、定期的に筋トレによって意図的に筋繊維を破壊し、筋肉を強くしていくのが「筋トレと超回復」の基本理論です。

 

よく「超回復理論は証明されていない」と言う記載もありますが、公的機関のホームページにもしっかりと記載されていますので、筋トレはやはり超回復理論にのっとって行うことが大切です。

 

▼厚生労働省公式ページ

筋肉の超回復に関する記載

 

つまり、筋肉をつけていくためには、短時間の集中的な負荷による筋繊維の破壊と、48~72時間の回復期間の繰り返しが必要になります。

 

そして、超回復期間の筋肉には、できるだけ負荷・負担をかけず、リラックスさせて血行を良くして代謝を高めていくことが非常に大切になります。

 

この意味でも、日中の8~10時間の長時間にわたり、筋肉を加圧し、血行を妨げる加圧シャツは基本理論から逸脱しているように感じます。

 

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■そもそも加圧シャツが効果的に感じる理由

●加圧トレーニングと混同されているから

新しいトレーニングメソッドの一つである「加圧トレーニング」という言葉は、一般の方にもなじみが深くなってきているほど普及してきた筋トレ方法で、日本を発祥地とするため、海外でも「Kaatsu-training」と呼ばれています。

 

その理論は、四肢の付け根を加圧バンドやストラップなどで加圧し、血流を少なくすることで筋肉に負荷が強くかかる状況を作り出し、通常よりも軽い重量で関節などに負担をかけることなく効率的にトレーニング効果が得られるというものです。

 

※加圧トレーニングは危険をともないますので、かならず専門家の指導・セッティングのもとで実施してください。

 

このイメージだけが先行し、「加圧をすれば筋肉が大きくなる」という誤った認識がひろまっているのが実情ですが、ただやみくもに筋肉を加圧しても疲労が溜まるだけで筋繊維の発達にはつながりません。

 

筋肉の発達には、加圧の有無に関わらず、適切なウエイトトレーニングが必須です。

 

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■おすすめの筋トレ用シャツ

●プレス系トレーニングにグリップTシャツを

効果があるかどうかわからない(あるかもしれませんが)、加圧シャツに大切な筋トレ予算を使うのであれば、こちらのようなグリップTシャツを入手して、高負荷でのベンチプレストレーニングを行うことをおすすめします。

 

鬼グリップTシャツの背面には、縦方向のズレを防ぐ強力な滑り止めプリントが施されており、ベンチプレス時に上半身が頭側にズレて負荷が逃げてしまうのを防いでくれます。

 

実際に、筆者の運営するジムのベンチプレス選手にトレーニングを行ってもらい、撮影しました。化繊などの滑りやすい素材のTシャツでベンチプレスを行うと、図のようにどうしても頭方向に上半身がズレやすくなり、下半身の押しが効きにくくなります。

 

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こちらは、ベンチプレスでの下半身の押しが、ブリッジを維持して高重量を上げるために不可欠なことを模式図にしたものです。

 

高重量・高負荷で筋肥大トレーニングをするのであれば、背中がずれないことは非常に重要な要素です。

 

▼参考記事

【ベンチプレス完全版】正しいフォームと100kg挙上のための特殊メニューをトレーナーが解説

 

筆者の運営するジムでは、鬼グリップTシャツの愛用者も少なからずおり、ベンチプレスの県チャンピオンも愛用しています。

 

プレス系トレーニングに使わなくても、バックプリントが虎柄でデザイン的にも優れていますので、通常のトレーニングウェアとしてもおすすめです。

 

▼鬼グリップTシャツを見る

ONIグリップ Tシャツ背中超強力滑り止め

 

●競技ベンチプレスにはベンチシャツを

また、一般的なトレーニーの方にはなじみが薄いギアですが、ベンチプレス競技では「ベンチシャツ」と呼ばれる、反発力の強い特殊なシャツを着て競技を行います(フルギア部門のみ)。

 

ベンチシャツは入手したものを、個人のベンチプレス軌道特性に合わせてカスタムで縫い縮めて着用します。また、非常にタイトなものですので、一人で着るのは難しく、補助者に手伝ってもらうとともに、べビーパウダーやビニール袋の滑りを使って着る必要があります。

 

ちなみに、着用すると、ベンチプレスのマックス重量が数十kgも伸びることも珍しくありません。

 

▼ベンチシャツを見る

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記事制作©FutamiTC/MazurenkoJapan


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執筆者情報
上岡岳
アームレスリング元日本代表
ジムトレーナー・生物学学芸員
JAWA日本アームレスリング連盟常任理事|レフリー委員長・広報広報部長

記事に記載されている内容は執筆者の運営するジムメンバーの実体験に基づく主観的意見および感想です。このため、記事の情報やこの情報を用いて行う利用者の判断について、当サイトは一切の責任を負うものではありません。記事の情報を用いて行う行動に関するあらゆる判断および決定は、利用者自身の責任において行っていただき、必要に応じて専門家等に相談されることを推奨いたします。また、トレーニングにおいては十分にウォーミングアップを行い、利用者自身の体力にあわせて動作を行うとともに、痛みや危険を感じる場合はすみやかに行動を中止することを推奨します。

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