バスケットボールの能力向上に効果の高い体幹トレーニングを動画つきで解説するとともに、腕・脚の筋トレに関してもご紹介します。
■バスケットボール強化のために鍛える筋肉
●腕や脚だけでは不十分で腕や脚を動かす体幹も鍛える必要がある
走る、跳ぶ、投げると全身の筋肉を使うバスケットボールですが、その筋力強化のためのトレーニングと言えば、つい腕部や脚部の筋トレに偏りがちです。
もちろん、跳ぶのは脚部の筋肉(大腿四頭筋・ハムストリングス・ふくらはぎ)が主働筋ですし、投げるのは腕部の筋肉(三角筋・上腕三頭筋・前腕筋)が主働筋となります。
しかし、それだけでは不十分です。脚自体を動かしているのは脚の筋肉ではなく、腸腰筋群・内転筋群・臀筋群などの股関節周辺インナーマッスルです。
そして、同様に腕自体を動かしているのは腕の筋肉ではなく、ローテーターカフと総称される棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋といった肩関節周辺インナーマッスルなのです。
つまり、走る・投げるといったバスケットボール競技の能力に直結した筋力を向上させるためには、これらのインナーマッスルを体幹トレーニングで鍛える必要があるのです。
■脚部・下腿三頭筋・腕部の筋トレ
走り・跳び・投げるためのトレーニング方法
なお、本記事はインナーマッスル体幹トレーニングに言及して解説していきますので、脚部や腕部の通常の筋トレに関しては、以下の記事をご参照ください。全身全てのアウターマッスルの自宅筋トレ方法が、自重トレーニング・チューブトレーニング・ダンベルトレーニングからくまなく網羅されています。
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■股関節周辺の体幹トレーニング方法
●腸腰筋の体幹トレーニング方法
・腸腰筋群に効果大のサイドシザース
腸腰筋群の体幹トレーニングのなかでも効果の高い種目が上の動画のサイドシザースです。アウターマッスルを動員しないように気をつけることが注意点で、反動を使わないようにゆっくり動作してください。
左右10回ずつの反復を目安にするとよいでしょう。
・腸腰筋群の仕上げトレにおすすめニートゥーエルボー
ニートゥーエルボーは比較的強度の高くない腸腰筋群の体幹トレーニングですので、バスケットボールの技術練習前のアップや練習終了時のクールダウンとしておすすめな体幹トレーニング種目です。
●内転筋の体幹トレーニング方法
・内転筋群に効果のある強化型サイドプランク
内転筋群に効果のある体幹トレーニングのサイドプランクに上下運動を加えて強化したトレーニングが上の動画のものです。一回あたり数秒ほどの静止を加えながら体幹を上下させ、左右5~10回ずつの反復を目安とするとよいでしょう。
・内転筋群に高い効果のある高強度のヘビーサイドブリッジ
腹斜筋の体幹トレーニング・サイドプランクの保持方法を、両足でなく片足のみで行うことにより内転筋群にも高い効果のある高強度サイドプランクがこちらのヘビーサイドブリッジです。頭から足まで、背筋を一直線に保つように意識して行ってください。
●臀筋群の体幹トレーニング方法
・臀筋群に効果ありのエルボーニーストレッチ
臀筋群に効果の大きい体幹トレーニングがこちらの動画のようなエルボーニーストレッチです。この体幹トレーニングの最大の注意点は、背中を真っ直ぐにし一直線の状態を保つことです。
左右10~20回の反復を目安にするとよいでしょう。
・臀筋群・ハムストリングス・脊柱起立背筋に効果抜群のアームレッグクロスレイズ
アームレッグクロスレイズはエルボーニーストレッチ系の体幹トレーニングの中で最も強度の高い種目です。臀筋群だけでなく、ハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)、脊柱起立背筋にも高い効果が期待できます。

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■肩関節周辺の体幹トレーニング方法
ボールを強く投げるためには、腕自体の筋肉を鍛えるだけでなく、腕自体を動かす筋肉である回旋筋腱板(ローテーターカフ)を鍛える必要があります。
ローテーターカフは、肩甲骨と上腕骨をつなぐ四つの筋肉から構成されており、体幹前面に位置する棘上筋・棘下筋・小円筋と、その拮抗筋で体幹後面に位置する肩甲下筋があります。
・棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の鍛え方
エクスターナルローテーションは、棘上筋・棘下筋および小円筋の強化に最適な体幹トレーニングです。注意点は、胸を張り背筋を伸ばした姿勢を作った上で、肘を体幹に固定して動かさないようすることです。
そして、腕や大胸筋・背筋群の力を使わないように、肩関節だけを動かしてゆっくりとチューブを引き、戻す時もチューブの張力に耐えながらゆっくりと戻してください。
20~30回の反復を目安にするとよいでしょう。
・肩甲下筋に効果のあるインターナルローテーション
インターナルローテーションは、肩甲下筋強化に効果の高い体幹トレーニングで、上記のエクスターナルローテーションと逆の動作を行います。トレーニングの注意点も同様で、胸を張り背筋を伸ばし、肘関節は固定し、チューブをゆっくりと引き戻ししてください。
20~30回の反復を目安にするとよいでしょう。
回旋筋腱板のトレーニングに便利なのが、このような強度の違うものがセットになったトレーニングチューブです。
写真のタイプは、筆者の運営するジムで実際に使っており、筆者運営ショップが品質確認輸入をしているMYDAYSトレーニングチューブです。
たいへん頑丈な作りをしているだけではなく、後述の各種前腕トレーニングアタッチメントが取り付けられる大型カラビナフックを標準装備しています。
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【バスケットボールのための筋トレメニュー】上半身・下半身・体幹トレーニングのやり方
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引く筋トレにはパワーグリップを

上半身の引く筋トレで初心者の方に多く見られるのが「先に握力がなくなって追い込めない」というケースです。筋トレは101%で行ってはじめて成果がでます。パワーグリップを使用して引くトレーニングの効率を上げることをおすすめします。
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腰を保護するだけでなく、腹圧を高め最大筋力を向上させてくれるトレーニングギアがトレーニングベルトです。筋トレにおいては、ほぼ必須のギアとも言えますので、ぜひ入手することをおすすめします。なお、トレーニングベルトはトレーニーにとって「筋トレの友」とも言える存在になってきます。はじめから安易なものを選ばずに、考えているよりもワンランク・ツーランク上のものを入手することがベルト選びの秘訣です。
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本格的トレーニングには高耐荷重ラック+オリンピックバーベル

本科的なバーベルトレーニングに必須のラック類・バーベルセット(オリンピックシャフト&プレート)は、IPF公認メーカーのONI鬼シリーズが最適です。
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執筆者情報
上岡岳
アームレスリング元日本代表
ジムトレーナー・生物学学芸員
JAWA日本アームレスリング連盟常任理事|レフリー委員長・広報広報部長
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