【膝つき腕立て伏せ】男女別・目的別・フォーム別に効果のある部位や回数設定を解説

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膝つき腕立て伏せは、運動が苦手で腕立て伏せができない人でも簡単に行えて、腕立て伏せ同様の効果が得られる自重トレーニングです。そのやり方や目的別の回数設定、正しい呼吸法、フォームによる効果のある部位の違いなどを解説します。

 

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■膝つき腕立て伏せが効果のある部位

●大胸筋の構造・部位詳細

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●三角筋の構造・部位詳細

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●上腕三頭筋の構造・部位詳細

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膝つき腕立て伏せの効果のある筋肉部位は、通常の腕立て伏せとほぼ同じで、主に大胸筋(胸の筋肉)・三角筋(肩の筋肉)・上腕三頭筋(腕の筋肉)、二次的に腹筋群(お腹の筋肉)・背筋群(背中の筋肉)に効果があります。

 

https://raymondonyango.wordpress.com/

 

こちらの画像は、通常の腕立て伏せのものですが、赤く表現されている筋肉が腕立て伏せで効果のある筋肉です(膝つき腕立て伏せの場合、太ももの筋肉・大腿四頭筋には効果が発生しません)。

 

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■目的別の回数設定

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身体を鍛えるのには大きく二つの目的があります。一つは筋肉を肥大させて逞しい身体を目指すケース、もう一つは身体を引き締めるケースです。

 

この二つのケースでは、同じ筋トレ動作で鍛えていくなかでも、その回数設定に大きな違いがあります。

 

筋肥大を目指す場合は瞬発筋を鍛えていくので、10回前後の反復動作で限界がくるように、動作をゆっくり行ってしっかり効かせていく必要があります。

 

一方、身体を引き締めるダイエット筋トレでは、ターゲットにする筋肉は筋肥大を起こさない持久筋になりますので、20~30回で限界がくるように動作スピードなどを調整しなくてはいけません。

 

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■正しい呼吸の方法

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筋トレに限らす、ほぼ全ての運動動作に共通の基本的な呼吸方法は「力を入れる時に息を吐き、戻る時に息を吸う」です。膝つき腕立て伏せも例外ではありません。

 

また、ダイエット目的の筋トレの場合、有酸素運動の効果も取り入れられるように腹式呼吸(鼻から吸って口から吐く)という呼吸法が効果的です。

 

■膝つき腕立て伏せのやり方

こちらが基本的な膝つき腕立て伏せのやり方を紹介しているCG動画です。肩幅よりやや広く手幅をとり、背筋を真っ直ぐ伸ばすようにしてください。

 

【本種目のやり方とフォームのポイント】

 

①うつ伏せになり、手幅を肩幅より少し広く置き、膝をついて、背中を真っ直ぐにして構える

 

②肘が手首の真上になるように注意し、身体をおろす

 

③息を吐きながら身体を押し上げ、最後に顎を引いて大胸筋をしっかりと収縮させる

 

こちらは女性向けに作成された動画です。上の男性向き膝つき腕立て伏せのフォームとの違いは「肘をあまり外に張り出さない」ことです。

 

肘を外に張り出すと、肩の筋肉・三角筋にも効いてしまいます。いわゆる「いかり肩」体型になるのを避けたい大部分の女性にとって理想的なフォームがこの動画のやり方です。

 

■バストアップにも効果的な膝上げ腕立て伏せ

膝を台などに乗せて行う膝あげ腕立て伏せは、大胸筋の作用する方向が斜め上になるため、大胸筋のなかでも上部に効果が高くなります。

 

大胸筋上部が発達すると、男性の場合は盛り上がり感のある見栄えのよい胸周りになり、女性の場合はバストアップにたいへん効果的です。

 

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■腕の引き締めにも効果的なダイヤモンド膝つき腕立て伏せ

こちらが手幅を狭くし親指と人差し指で菱形を作って行うダイヤモンド膝つき腕立て伏せです。

 

このフォームで行うと負荷の多くは上腕の後ろ側の筋肉・上腕三頭筋にかかります。筋肥大の反復回数で行うと腕を太くするのに効果的で、引き締めの反復回数で行うと二の腕ダイエット筋に最適な種目です。

 

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■膝つき腕立て伏せの目的別の重量負荷設定


筋トレで鍛える骨格筋を構成している筋繊維には以下の三種類があり、それぞれの特徴は次の通りです。

 

①速筋繊維TYPE2b
約10秒前後の短い時間に爆発的・瞬発的な収縮をする特徴があり、トレーニングにより強く筋肥大します。10回前後の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。

 

②速筋繊維TYPE2a
10~60秒ほどのやや長時間で瞬発的な収縮をする特徴があり、トレーニングによりやや筋肥大します。15回前後の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。

 

③遅筋繊維TYPE1
60秒以上数分・数時間の持続的・持久的な収縮をする特徴があり、トレーニングにより筋肥大せずに筋密度が上がります。20回以上の反復回数で限界がくる重量設定で鍛えます。

 

つまり、筋肥大バルクアップ目的なら①、細マッチョ筋トレや女性の部分ボリュームアップ目的なら②、減量引き締めダイエット目的なら③、の負荷回数設定で筋トレを行っていきます。ただし、腹筋郡・前腕筋郡・下腿三頭筋など日常での使用頻度が高い部位は、基本的に20回以上高反復回数で鍛えます。

 

■自重トレーニングにおすすめの器具類

●プッシュアップバーと懸垂器具

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腕立て伏せ系のトレーニングをするのに、ぜひとも用意したいのがプッシュアップバーです。手首を真っ直ぐに保てるので関節を保護できるだけでなく、動作の可動域自体が広がるため、トレーニングの効果が倍増します。

 

▼おすすめのプッシュアップバー

 

【プッシュアップバー】種類・メーカー別の効果と使い方|おすすめもご紹介

 

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本格的に自宅筋トレを始めるならば、まず揃えたいのが懸垂ラック・装置です。懸垂だけでなく腕立て伏せ・ディップ・腹筋など、一通りの自重トレーニングができるチンニングラックから簡易的にドア部分に取り付けるものまで、さまざまなタイプがあります。

 

▼おすすめの自宅懸垂器具

 

【おすすめ自宅背筋トレーニング器具】各メーカーの懸垂ラックや懸垂装置紹介

 

■自重トレーニングにおすすめの筋トレグッズ

●手首保護にリストラップを


押す筋トレではどうしても手首に強い負担がかかってしまいますので、リストラップはぜひとも使用したいアイテムです。そして、入手するのであれば、普及品とは違い屈強なサポート力のあるリストラップを強くおすすめします。

 

▼リストラップとは?

 

【おすすめのリストラップ】初心者むけに使いやすい長さやリストストラップとの違いも解説

 

●握力補助にパワーグリップを


上半身の引く筋トレで初心者の方に多く見られるのが「先に握力がなくなって追い込めない」というケースです。筋トレは101%で行ってはじめて成果がでます。パワーグリップを使用して引くトレーニングの効率を上げることをおすすめします。

 

▼パワーグリップとは?解説記事

 

【おすすめのパワーグリップ】使い方の解説と男性・女性どちらにも快適なアイテム紹介

 

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【自重トレーニングメニュー】限界突破の最強筋肥大筋トレを解説

 

■自重トレーニングの基礎知識

●自重トレーニングの長所と短所

自重トレーニングは器具が必要ないため、いつでもどこでも手軽に取り組めるのがメリットです。

 

一方、自重トレーニングには複数の筋肉・関節を同時に動かす複合関節運動(コンパウンド種目)しかなく、個別の筋肉を単関節運動(アイソレーション種目)で集中的に鍛えるのが難しいというデメリットがあります。

 

ですので、自重トレーニングの後に仕上げとしてチューブトレーニングやダンベルトレーニングを行うのが理想と言えます。

 

●自重トレーニングの負荷の上げ方

自重トレーニングの負荷の上げ方には、主に以下の方法があります。

 

①動作をゆっくり行う

②重りを身体につける

③一番負荷のかかる位置(スティッキングポイント)で動作を一度静止する

 

なお、他の自重トレーニングメニューについては、下記の種目別解説記事をご参照ください。

 

■自重トレーニング種目一覧

腕立て伏せ

片手腕立て伏せ

膝つき腕立て伏せ

斜め腕立て伏せ

足上げ腕立て伏せ

ディップス

懸垂

斜め懸垂

バックエクステンション

パイクプッシュアップ

逆立ち腕立て伏せ

ダイヤモンド腕立て伏せ

ナロープッシュアップ

逆手懸垂

フロントプランク

クランチ

レッグレイズ

リバースクランチ

四の字クランチ

カールアップ

サイドシザース

スクワット

ブルガリアンスクワット

シシースクワット

サイドランジ

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記事制作©FutamiTC/MazurenkoJapan


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押す筋トレにはリストラップを



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腰を保護するだけでなく、腹圧を高め最大筋力を向上させてくれるトレーニングギアがトレーニングベルトです。筋トレにおいては、ほぼ必須のギアとも言えますので、ぜひ入手することをおすすめします。なお、トレーニングベルトはトレーニーにとって「筋トレの友」とも言える存在になってきます。はじめから安易なものを選ばずに、考えているよりもワンランク・ツーランク上のものを入手することがベルト選びの秘訣です。

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執筆者情報
上岡岳
アームレスリング元日本代表
ジムトレーナー・生物学学芸員
JAWA日本アームレスリング連盟常任理事|レフリー委員長・広報広報部長

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