でかくなりたい…男なら考えることです。世の中では細マッチョがモテ体型として人気ですが、男の本音の多くはゴリゴリのゴリマッチョになりたいものですよね。
だったら、女性の目は気にせずにガッツリとゴリマッチョになりましょう。そのために必要な確実に筋肥大する筋トレメニューと一週間のプログラムを解説するとともに、筋肥大に有効な食事と栄養を補う食品もご紹介します。
目次
■ゴリマッチョになるために鍛える筋繊維
●収縮時間により三種類の筋繊維がある
筋トレで鍛える対象になる骨格筋は筋繊維と呼ばれる筋肉の繊維が束になっており、その繊維には三種類があります。それは以下の通りです。
①瞬発筋・速筋タイプⅡb(白筋)
30秒未満の瞬発運動において、爆発的に収縮する筋繊維です。トレーニングによって強く筋肥大します。筋トレにおいては6~12回程度の反復で限界がくるような高負荷でトレーニングを行います。
②瞬発筋・速筋タイプⅡa(ピンク筋)
30~60秒程度のやや持久要素もある瞬発運動において、持続的かつ瞬発的に収縮する筋繊維です。トレーニングによってやや筋肥大するとともに筋スタミナも向上します。筋トレにおいては12~15回程度の反復で限界がくるような中負荷でトレーニングを行います。
③持久筋・遅筋タイプⅠ(赤筋)
1分以上の持久的な運動において、持続的に収縮する筋繊維です。トレーニングをしても筋肥大は起こらず、筋スタミナが向上します。筋トレにおいては20回の反復で限界がくるような軽負荷でトレーニングを行います。
ゴリマッチョになるためには、当然①の瞬発筋・速筋タイプⅡb(白筋)をターゲットに鍛えることになります。そして、あわせて②の瞬発筋・速筋タイプⅡa(ピンク筋)も鍛えることも重要です。
■ゴリマッチョになる筋トレの順番
●高重量複合関節種目からはじめ中重量単関節種目で仕上げる
筋肉の運動(収縮)には2種類あり、一つは複数の関節と筋肉が同時に動く複合関節運動(コンパウンド種目)で、もう一つが単一の関節と筋肉だけを使う単関節運動(アイソレーション種目)です。
一般的に、複合関節種目は高重量で鍛えることが可能なため、ゴリマッチョ筋トレではこの複合関節種目を主体にメニューを組みます。そして、その後、個々の筋肉を単関節種目で仕上げていきます。
この順番を間違えると、特定の筋肉だけが先に疲労してしまい、高重量で筋肉を鍛えることができなくなるので注意が必要です。
■全身の筋肉の部位わけ
●プッシュ系・プル系・下半身の三部位に分け部位分割法で鍛える
ゴリマッチョ筋トレで大切なのは、高重量で筋肉を鍛えることだけではなく、その筋肉を休養させる期間を十分にとり、確実に超回復させていくことです。
このため、ゴリマッチョ筋トレでは全身の筋肉を三つの部位グループに分け、一週間をかけてローテーションで回復させながら鍛えていくのが最適です。
つまり、一つの筋肉は週一回だけ激しく鍛え、後は十分に休養させます。そのために、同時に動く筋肉をひとまとめにグループ分けするのです。
そのグループ分けは以下の通りです。
●プッシュ系の筋肉グループ
上半身の押す動きの筋肉がプッシュ系の筋肉グループで、胸の筋肉・大胸筋、肩の筋肉・三角筋、腕の後面の筋肉・上腕三頭筋から構成されています。
●プル系の筋肉グループ
上半身の引く動きの筋肉がプル系の筋肉グループで、背中の筋肉・僧帽筋と広背筋、腕の前面の筋肉・上腕二頭筋から構成されています。
●下半身の筋肉グループ
下半身の筋肉は、主に太もも前面の筋肉・大腿四頭筋、太もも後面の筋肉・ハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)およびふくらはぎの筋肉・下腿三頭筋から構成されています。
※大腿~体幹下部にかけてはこのほかに、臀筋群・腸腰筋群・内転筋群などがありますが、ゴリマッチョ筋トレでは省略します。
▼筋肉名称デジタル図鑑
【筋肉部位名称完全図鑑】各部位の名前・作用・筋トレ方法(鍛え方)
それでは、ここからは一週間の具体的な筋トレメニューとプログラムをご紹介します。一般的な例として、月曜日・水曜日・金曜日の三分割トレーニングで組みました。
筋トレの呼吸法|筋トレの頻度|筋トレの順番|筋トレの回数設定|筋肉の名前と作用|筋肉の超回復期間|筋トレの食事例|筋トレの栄養学|男性の筋トレメニュー|女性の筋トレメニュー
■ゴリマッチョになるための筋トレ方法
ゴリマッチョになるためには、残念ながら自宅で簡単にできるような自重トレーニング・ダンベル筋トレ・チューブトレーニングなどではまず不可能です。
高重量・高負荷で筋肉を追い込めるバーベルやマシンを使ったトレーニングが必要となりますので、基本的にはジムに通う必要があります。
本記事でも、バーベルとマシンを使った筋トレメニューから種目を厳選してご紹介していきます。
ピラミッドセット法|ドロップセット法|アセンディングセット法|ディセンディングセット法|フォースドレップ法|レストポーズ法|パーシャルレップ法|チーティング法|スーパーセット法|コンパウンドセット法|トライセット法|ジャイアントセット法|予備疲労法|部位分割法
■月曜日のゴリマッチョ筋トレ
●プッシュ系筋肉を鍛える日
・ベンチプレスまたはマシンチェストプレスを3セット
大胸筋を中心としたプレス系種目の基本と言えるのがベンチプレスです。ベンチプレスにはターゲットにする部位(上部・下部・内側・外側)により、ノーマルのベンチプレスのほか、インクライン・デクライン・クローズグリップ・ワイドグリップなどのバリエーションがあります。
▼動画つき種目解説
・ベンチプレスのかわりにチェストプレス
ベンチプレスのかわりになるマシントレーニングがマシンチェストプレスです。フリーウエイトのないジムなどではこの種目がプッシュ系トレーニングの基本になります。
▼動画つき種目解説
・ショルダープレスまたはマシンショルダープレスを2セット
三角筋に効果の高い基本トレーニングがバーベルショルダープレスです。ベンチなどに座って行うシーテッドプレスの方がストリクトに効かせることができます。
▼動画つき種目解説
バーベルショルダープレスとならび三角筋に効果的なトレーニングがマシンショルダープレスです。
▼動画つき種目解説
・ナローベンチプレスまたはディップスを2セット
上腕三頭筋の筋肥大に最適なのは、高重量が扱える複合関節種目で、なおかつ上腕三頭筋に負荷の高いナローベンチプレスです。
▼動画つき種目解説
また、ディップスも上腕で最大の体積がある上腕三頭筋長頭に強い負荷がかかるので腕を太くするのにおすすめです。
▼動画つき種目解説
・プレスダウンまたはダンベルキックバックを2セット
複合関節種目で上腕三頭筋を追い込んだら、単関節種目で限界まで仕上げていきます。バルクアップには上腕三頭筋狙いの縦持ちでのプレスダウンがおすすめです。
▼動画つき種目解説
また、ダンベルキックバックも上腕三頭筋長頭を強く追い込める種目として最適です。
▼動画つき種目解説
●胸郭トレーニングも大事
・大胸筋の土台を広げるメソッド
▼胸郭の拡張トレーニング
【胸郭を広げる方法】胸囲100cmを超え110cmサイズの胸周りになるための筋トレメソッドを公開
■水曜日のゴリマッチョ筋トレ
●下半身の筋肉を鍛える日
・バーベルスクワットまたはレッグプレスを3セット
水曜日は下半身のトレーニング日です。上半身だけ鍛えたいという方も少なくありませんが、人体で最大の大腿筋群を鍛えることで、筋肥大に大きく関わる成長ホルモンの分泌量が増加しますので、下半身もしっかり鍛えましょう。
下半身トレーニングの基本になるのが、キングオブトレーニングとも呼ばれるバーベルスクワットです。
膝がつま先より前に出ないようにするとともに、胸を張った姿勢を維持し、斜め後方にしゃがむのが基本動作です。
▼動画つき種目解説
・スクワットのかわりにレッグプレス
マシンで大腿筋群を鍛えるならば、レッグプレスが最適です。
▼動画つき種目解説
・カーフレイズを3セット
逞しいふくらはぎはマッチョ男性に欠かせない部位です。ふくらはぎは日常での使用頻度が高く筋トレに耐性があるので、通常のトレーニングとは違い20~30回の反復回数で鍛えてください。
■金曜日のゴリマッチョ筋トレ
●プル系筋肉を鍛える日
・デッドリフトまたはベントオーバーローを3セット
背筋トレーニングのメインになるのがバーベルデッドリフトです。競技むけのスモウスクワットより、図のようなルーマニアンスクワットの方がストリクトに背筋を鍛えられます。
▼動画つき種目解説
・デッドリフトのかわりにベントオーバーロー
腰に不安のある場合には、デッドリフトのかわりにバーベルベントオーバーローを行うとよいでしょう。
▼動画つき種目解説
・懸垂またはラットプルを2セット
広背筋を集中的に鍛えられるのが懸垂です。顎をバーより上に出すことにこだわらず、胸をバーにつけにいくイメージで動作してください。
▼動画つき種目解説
懸垂と同じ効果のあるマシントレーニングがラットプルです。なお、広背筋を鍛える場合はワイドグリップで行うのが最適です。
▼動画つき種目解説
・バーベルカールまたはケーブルカールを2セット
上腕二頭筋の基本種目がバーベルカールです。本種目はグリップのバリエーションが多いので、日によりグリップを変えて刺激を変化させると効果的です。
▼動画つき種目解説
ケーブルカールもおすすめの種目です。刺激を変えるため、日によりバーベルカールのかわりに行うと効果的です。
▼動画つき種目解説
・ダンベルハンマーカールまたはコンセントレーションカールを1セット
上腕二頭筋長頭に効果的なのがハンマーカールです。
▼動画つき種目解説
短頭に効果的なのがコンセントレーションカールです。回旋動作を組み込むとさらに効果が高まります。
▼動画つき種目解説
■ゴリマッチョになる食事の基本
●体重1kgあたり2gの純タンパク質を摂取する
筋肉を筋肥大をさせたいのなら、食事はトレーニング同様にとても大切な要素です。
特にタンパク質の摂取は不可欠で、体重1kgあたり2g(肉類換算10g)の純タンパク質を摂取してください。
なお、体重が60kgの場合は、一日に600g相当ものタンパク質食品の摂取が必要となりますので、朝食からきっちりと高タンパク質食を心がけなければいけません。
●タンパク質の2~3倍のカロリーを摂取する
ゴリマッチョになるためには、タンパク質を多く摂取するだけでは足りません。筋肉の合成にはかなりのカロリーが必要となり、タンパク質の2~3倍ものカロリーが必要となります。
一般的に「筋トレにカロリー食品はNG」と言われがちですが、これは「ゴリマッチョ筋トレ」と「ダイエット筋トレ」を混同して間違えた結果です。
ゴリマッチョになるためには、たくさんのカロリー食品が必要で、実際、ボディービルダーや格闘技選手は筋肥大をするオフ期間には、大量のタンパク質にカップラーメン・インスタント焼きそば・ハンバーガーなどを追加して食べています。
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執筆者情報
上岡岳
アームレスリング元日本代表
ジムトレーナー・生物学学芸員
JAWA日本アームレスリング連盟常任理事|レフリー委員長・広報広報部長
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